突っ込みどころ満載のニッポン描写に注目! 日本ロケ敢行の話題作『ウルヴァリン:SAMURAI』【最新シネマ批評】

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[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、人気シリーズ『X-MEN』の人気キャラクター、ウルヴァリンを主人公にした新作、2013年9月13日公開の『ウルヴァリン:SAMURAI』です。

製作時からロケ地が日本ということで話題だったこの映画。日本の各所で撮影中、ヒューを目撃したファンがツイート、ヒュー自身もオフに富士山に登ったことなどをツイートしており「本当に日本で撮影しているんだ」と感動! これは期待も高まるでしょう。その話題作『ウルヴァリン:SAMURAI』がやっと日本公開です。

カナダで隠遁(いんとん)生活をしていたローガン(ヒュー・ジャックマン)は、過去に交流のあった日本人の矢志田を訪ねて日本へ。ところがローガンと再会したあと、彼は謎の死を遂げ、娘のマリコ(TAO)が何者かに襲われます。そして、ローガンは彼女を守るために行動を共にし、逃げまくった末に、ふたりはマリコの別荘で生活することに。惹かれ合うふたりですが、不老不死の肉体を持っているはずのローガンが、治癒能力を失ってしまい、彼は限りある命を確信するのですが……。

矢志田の和風な大邸宅に登場する近未来的な美術、お葬式の儀式に不釣り合いなウルヴァリンと、摩訶不思議な和洋折衷スタイルがミョーに楽しい。外国人が描く日本はいつもどこかおかしく、突っ込みたくなるものですが、今回は確信犯的にやっているようなので、このとんでもない日本を楽しむのもありです。

上野、新宿、秋葉原などのゴチャゴチャした街を疾走するウルヴァリンとマリコ。騒々しいパチンコ屋に突入したかと思えば、逃亡の行きつく先はネオンもない静かな田舎町という、日本の動と静を緩急つけて盛り込んだといった感じ。壮絶なアクションは、無敵のウルヴァリンが人間と同じように限りある命を持つ男になってしまったゆえにヒヤヒヤしっぱなし! 「まさか日本でウルヴァリンが最期を迎えることないよね」みたいな緊張感が走ります。

またマリコ役のTAOやウルヴァリンのボディガードを務めるユキオを演じる福島リラにも注目です。二人とも海外で活躍してきたモデル。一足先に女優活動を始めたリラ、国内外のファッションショーでランウェイを闊歩してきたトップモデルのTAO。オーディションを勝ち抜いて役を得た二人は、流暢な英語を駆使し、TAOは芯が強く凛とした和風美人を、リラは躍動感あふれる現代的なボディガードを演じていて魅力的です。

ちなみにローガンとマリコが隠れる場所は広島県福山市鞆の浦。キャストが冷たいスイーツを求めて通ったKayaker’s Caféやヒューたちが宿泊した高級旅館「汀邸遠音近音」、ロケ地の鞆港、鞆港バス亭、福山駅など、人気の観光名所になりそう!

ウルヴァリンがこれまでにない苦闘を強いられるSFアクション『ウルヴァリン:SAMURAI』。大ヒットした『レ・ミゼラブル』とはまったく違うヒュー・ジャックマンが見られる本作。日本の地で肉体を駆使して熱演したヒューをぜひスクリーンで堪能してくださいね。
(映画ライター=斎藤 香)

『ウルヴァリン:SAMURAI』
2013年9月13日公開
監督: ジェームズ・マンゴールド
出演: ヒュー・ジャックマン、真田広之、TAO、福島リラ、ハル・ヤマノウチ
ウィル・ユン・リーほか
(C)2013 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved


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