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豚骨ラーメン発祥の地として有名な福岡県の久留米市に、いまちょっと面白い動きがある。これまで絶大なる存在感のラーメンの陰に隠れたサブキャラだった「焼きめし」が、大きく注目されているのだ。今回は福岡生まれのラーメン大好きライターが、「久留米焼きめし」を追ってみた!

○米粒よりも小さく刻まれた具材

口に入れてみるとすぐに分かる「久留米焼きめし」の特徴。それは、ラーメンのスープを駆使した極めてシンプルな味つけだ。口の中で米と元ダレが合わさった際、柔らかい食感になるようにと、しっとり感を残して炒められている。

ユニークなのは、多品目の具材が相当に細かくみじん切りにされていること。一例をあげよう。例えばカマボコ。ここ久留米では、米粒より小さく切られている。タマネギも小さく刻まれ、ふわりとした卵はポイントとしてパラパラの食感に仕上げられる。味付けにはラーメンスープの「元ダレ」が使われるため、当然ラーメンとの相性もバツグン。店ごとに違う味が楽しめるのだ。

これを中華料理では一般的なレンゲではなく、金属製のスプーンで食べるのが「久留米焼きめし」のスタンダード。あつあつの出来たてをお持ち帰りもOKで、テイクアウト率が高いのも「久留米焼きめし」の魅力のひとつだ。

現在、この「久留米焼きめし」を全国区の知名度へ広げようとしているのは、久留米市内のラーメン店12店で構成し、PR活動に取り組む「久留米ラーメン会」だ。同会のプロデューサー・高松武司氏が過去に調査したところ、市内の8割以上のラーメン店のメニューに焼きめしがあったという。そこで同会は、「久留米は焼きめし率が日本一!」を宣言し、B級グルメ市場に打って出たのだ。

○豚頭の豚骨スープと秘伝のタレ

今回は、中でも有名な「清陽軒」「龍の家」「本田商店」の3大人気店を紹介したい。まず、「久留米ラーメン 清陽軒」。同店は昭和27年(1952)創業の小さな屋台から続いてきており、「久留米焼きめし」というと筆頭で名前が挙がるようなお店だ。

店の外観やインテリアも昭和の屋台の雰囲気を色濃く残し、ノスタルジックで独特な雰囲気が広がっている。この店では、豚頭だけを使った豚骨スープは展開しており、さっぱりだが驚くほどコクとうまみが深い。秘伝のタレで仕上げた「久留米焼きめし」430円は、これでもかというくらいに具材は細切りにされ、ご飯はパラッと香ばしく芳醇な香りだ。

●information

久留米ラーメン 清陽軒

福岡県久留米市諏訪野町1798-6

○背油・香油が効いたコクのある一品

上津バイパス沿いに、シックな和風建築の平屋建てが印象的な「ラーメン龍の家 上津店」。力強いコクとマイルドさが楽しめる「純味」と、背油・香油を効かせた「こく味」の二大麺が大人気である。

豚骨の旨みが凝縮したスープを更に引き立てる「焼き飯」は味を染み込ませ、さらっとなるように一晩寝かせた米と具で一気に炒めるという。丸くこんもりと盛られた人気の「焼きめし」は550円だ。

●information

ラーメン龍の家 上津店

福岡県久留米市上津1-2-1

○ニンニク醤油で味の変化も

食事のみならず、店内のサービスやホスピタリティの良さで話題なのが「ラーメン 久留米 本田商店」。肝心の焼き飯は主張しすぎないシンプルな味付けと、ふわりとした食感が印象的だ。クリーミーな呼び戻しスープと合うように、パラッとしつつも程よいしっとり感を残した焼き飯に仕上げている。

この店では、水分活性化飲料使用の「ひのひかり」を使うなど、素材にもこだわりがある。ニンニク醤油で味の変化も楽しめる、こだわり素材の「焼きめし」は中サイズ500円で提供されている。

●information

ラーメン 久留米 本田商店

福岡県久留米市南3-27-29

地元には、まだ他にも老舗から新進気鋭の小さな食堂系ラーメン店までが個性豊かな「久留米焼きめし」を独自開発し、それぞれに熱烈なファンを集めている。各店が趣向を凝らす焼きめしを食べ歩いて、あなただけのお気に入りの一店を見つけてほしい。

(OFFICE-SANGA)