お金の先読み・裏読み・耳寄り情報ゲット!ビジュアル重視で追いかけた、今月のスクープ情報満載。経済・政治・税金…etc.旬のニュースを切り取ります!


消費税率引き上げの延期論が浮上し、安倍首相による今秋の「最終判断」を前に、与党内からも賛否両論が沸き上がっている。この話の発信源をたどっていくと、首相官邸に行き着く。

参院選の投開票直前、報道各社の政治担当記者の間で、「安倍首相は消費税率アップの見送りを本気で考えている」との情報が駆け巡った。情報の出所である要人は、「増税で景気を悪化させては、アベノミクスは失敗に終わる」と記者に力説。「政治判断」で財務省の反発を抑え込む意気込みを示したという。

消費税率は、来年4月に8%、再来年10月には10%と、2段階で引き上げられる予定だ。民主党政権時に自民、公明両党も含めた3党合意として決定し、法案は国会を通っている。

ただし、「経済状況によっては執行停止も含めて措置を講じる」という景気条項があり、首相が最終判断する形になっている。

不況下の増税は、戦時中でもない限り経済政策として合理性を欠く。しかし政府の累積債務は危険水域に達し、増税中止になれば国債大暴落を招きかねない。

ところが増税を1%刻みにすれば、家計への打撃を和らげることができるうえ、金融市場から「財政再建を放棄した」とみなされるリスクも軽減できる。そして首相も指導力を発揮した形になる。「緩やかな財政再建ということだ」(某要人)。

増税スケジュール変更論の発信源は浜田宏一・内閣官房参与(米国エール大学名誉教授)で、これまでも増税先送りに言及している。同じく内閣官房参与の本田悦朗氏も「まずデフレ脱却が大事」という立場で、浜田氏と?共闘〞する可能性がありそうだ。

いつも悪者にされる役回りの財務省内では、「株価が暴落して、金利が急騰したら、増税先送り論はあっという間に消え去る」との予測もある。



この記事は「WEBネットマネー2013年10月号」に掲載されたものです。