祭りや縁日で出される夜店の一番の楽しみは、なんといっても屋台で売られる食べ物である。ついつい財布の紐も緩みがち。そんな消費者心理をくすぐる夜店の商品の「原価」はいかほどか? ここでは「タコ焼き」の秘密を調べてみた。

 夜店で定番の「タコ焼き」の中身は、一般的に刺身で食べられているようなタコではない。多くはミズダコ(オオダコ)。世界最大のタコで、体長は脚を広げると5メートルに及ぶものもある。

 主な生息地は北太平洋で、日本では北海道や東北でも水揚げされるが、マダコよりも水っぽくて味が劣るため、他の地域で流通することは少ない。

 しかし値段が安いので、夜店では好んで使われる。中国の工場で加工されてタコ焼きの「具」として入ってきたり、中国産「冷凍タコ焼き」にも多く使われている。

 タコ焼きは夜店で買うと、300〜500円はするが、その原価は、

「オオダコの頭のボイルでキロ2000円前後。足だと2割ほど高くなる。小さく切り刻まれたタコ焼き1人前(6個)なら、タコの原価は10円以下。これにキャベツや薄力粉、卵、ソースなどの材料費や、ランニングコストを乗せても1人前の原価は50〜60円」(食材卸業者)

※週刊ポスト2013年9月6日号