消費増税で一般家庭の負担はこうなる! ポイントは「ブランド物」「住宅」「ムダ」

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消費税の税率引き上げについては、安倍総理が最終判断をするということになっています。「予定どおり引き上げ」「先延ばし」「1%ずつ段階的に」など税率引き上げに関して議論が激しくなってきました。今回は、消費増税になった際の家計の負担について、です。ファイナンシャル・プランナーの前野彩先生にお話を伺いました。

――消費増税に備えなければなりませんね。

前野先生 まず、消費税は、2014年4月に8%、2015年10月に10%に引き上げられる予定になっています。消費税は何にでもかかると思っている人が多いのですが、現行の制度では消費税のかからないものもあるのです。

・消費税がかからないもの

土地、(住宅の)家賃、保険料、商品券、(医療保険各法などに基づく)医療費、幼稚園・小中学校・高校・大学などの入学金や授業料など

■消費増税による家計の負担増は!?

――消費税の税率が8%に上がったら、一般家庭の負担はどのくらい増えるのでしょうか?

前野先生 「シングル世帯」と、「2人以上世帯」に分けて考えてみましょう。

シングル世帯

・消費税がかかる支出の平均額12万6,238円/月。
・上記に3%分の消費税をかけると、月3,787円の負担増(年間4万5,446円)。

2人以上世帯

・消費税がかかる支出の平均額24万1,444円/月。
・上記に3%分の消費税を掛けると、月7,243円の負担増(年間8万6,920円)。

※総務省家計調査より
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/shihanki/index.htm

シングル世帯では平均年間4万5,000円ぐらい、2人以上世帯では平均年間8万7,000円ぐらいの負担増ですから、旅行1回分ぐらいの金額が消費税の増税分になるわけですね。

■家計の負担は増加している!

――年間にすると、負担も大きく感じますね。

前野先生 負担増になるのは、消費税だけではありません。ほかにも上がっているものがあります。

たとえば電気代です。東京電力は2012年9月から平均8.46%、関西電力は2013年5月から平均9.75%値上げしています。ガソリン代や食品は上昇傾向(材料費の値上がり、原油の値上がり、円安などが要因)にあります。

また、厚生年金保険料は毎年上昇(個人負担分で0.177%)し、国民年金保険料や健康保険料などもほぼ毎年上昇しています。自動車の自賠責保険料は今年から平均13.5%値上がりしましたし、地震保険料は来年7月から平均15.5%引き上げ予定です。

このように、上がっているのは消費税だけではないことも知っておきたいですね。

■増税前の「買いだめ」「ついで買い」が増えるのでは!?

――消費増税のメンタルに与える影響をどう考えますか。

前野先生 「消費増税の前に買っておこう」という心理が強くなるでしょうね。特に、高額商品(家、車、家電、ブランド品など)や利用頻度が高いもの(トイレットペーパーやシャンプーなどの日用雑貨など)は、増税前の「買いだめ」「ついで買い」による需要が高くなるでしょう。

ただし、日常のお金のことなので「仕方ない」という受け入れ心理も手伝い、慣れるのも早いのではないでしょうか。消費増税で気分を暗くするよりも、その分をプラスに変える家計の見直しを検討してほしいと思います。

■消費増税対策の賢い方法は?

――消費増税への賢い対処法を教えてください。

前野先生 3つほどアドバイスをさせていただきます。

(1)ブランド物などは先に買うべき!

ブランド物や車などの高額で、あまり値引きされないものは先に買っておく。

(2)住宅購入は焦らない!

「住宅ローン減税」や「すまい給付金」「住宅ローン金利の変化」「物件価格そのものの値引き状況の変化」があるので、目先の損得だけで考えず、納得できる物件を買うようにしましょう。

※「住宅ローン減税」……住宅ローンの残高の1%を所得税や住民税から控除する制度。
※「すまい給付金」……消費税8%のとき、収入510万円以下の人を対象に最大30万円の給付金を検討。

(3)ムダの見直し

・住宅ローンの金利引き下げ相談
・ローンの借り換え
・家賃の低い所への住み替え
・生命保険の見直し
・火災保険や地震保険料の一括払い
・携帯電話プランの見直し
・時間外手数料のかかる時間はATMを利用しない
・来年からはじまる国民年金保険料の2年前納制度の利用(4%割引)
・百貨店積立の利用(利回り約8%)
・特典付きふるさと納税を賢く利用し食費を浮かす
・安い化粧品と高い化粧品の使い分け
・着回しできる洋服についてプロのアドバイスを受ける

――ムダの見直しについてはいろいろな手法があるのですね。

前野先生 はい。家計全体からご相談者に合った「より良いお金のバランス」を提案するのがファイナンシャル・プランナーの仕事です。

■より良いお金のバランスを目指す人に!

前野 彩先生の本が出ています。大変ためになる本ですので、ぜひご一読を!
11月には新刊も発売されます。

『ズボラでも大丈夫!書き込み式 一生役立つお金のキホン<第2版>』
(日本経済新聞出版社)

『危うくムダなお金を払うところでした 知らなきゃ大損! 家計の新ジョーシキ』
(産経新聞出版)

前野 彩先生の『FPオフィス will』のサイト
http://fp-will.jp/

(高橋モータース@dcp)