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厚生労働省はこのほど、2013年版労働経済白書を発表した。それによると、一家の所得が単身世帯で200万円、2人以上の世帯で300万円を下回る低所得世帯において、稼ぎ頭(世帯主など)となっている非正規雇用労働者は2010年時点で約150万人に上ることがわかった。

労働経済白書は、雇用、賃金、労働時間、勤労者家計などの現状や課題について、統計データを活用して経済学的に分析したもの。

白書では、年間所得が単身世帯で200万円未満、2人以上の世帯で300万円未満の世帯を「低所得世帯」と設定。2010年に実施した「国民生活基礎調査」を基に、これら低所得世帯の稼ぎ頭(世帯主など)となっている非正規雇用労働者の数を試算したところ、雇用者全体の2.9%に当たる約149万2,000人となった。さらに、稼ぎ頭でない人を加えた場合は雇用者全体の4.8%となる約244万9,000人に上った。

1985年以降の雇用形態別雇用者数(役員を除く)の変化を見たところ、正規雇用者数は横ばいとなっている一方、非正規雇用労働者数は増加していることが判明。1985年と2010年の2時点で見た場合、正規の職員・従業員数は3,343万人から12万人増の3,355万人となったのに対し、非正規の職員・従業員数は655万人から1,101万人増の1,756万人と大幅に増えていた。

これに伴い、非正規雇用労働者比率は1985年の16.4%から2010年には34.4%まで上昇。中でも若年層においてその傾向が顕著となっており、15〜24歳では14.9%から46.5%、25〜34歳では9.8%から25.8%に増加していた。その一方で、労働力の高齢化が進行する中、55歳以上の高齢層においても非正規雇用が増えていることがわかった。

白書では、非正規雇用労働者の勤続状況についても分析。同省の「有期労働契約に関する実態調査(個人調査)」(2011年)を基に、雇用主と有期労働契約を結んだ非正規雇用労働者のうち、勤続期間が5年を超えている人の数を推計したところ、426万人に上った。2013年4月に施行された労働契約法では、有期労働契約が通算5年以上になると無期労働契約に転換できる仕組みを導入しており、同省は「より多くの有期契約労働者が無機労働契約の雇用に移行していくことが期待される」としている。

(御木本千春)