生活を向上させるデザイン賞「Index」から5選

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デンマークを拠点とする非営利団体Indexが、世界の人々の生活水準を向上させることをテーマとしたデザイン賞「Index: Design to Improve Life’s 2013」を選考した。選ばれた5つの受賞作品のデザイナーには、それぞれ10万ユーロ(約1,300万円)が授与される。



電気自動車の充電ができる専用車線

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「コミュニティ」部門で受賞した「スマートハイウェイ」(日本語版記事)。オランダのデザイナーであるダーン・ルースガーデが、インフラ関連のコンサルティング企業Heijimans社と協力して発案したスマートハイウェイは、21世紀の道路を、双方向の動的な路面に変えるものだ。



スマートハイウェイは、暗闇で発光し、道路照明の必要性を減らす塗料や、車の有無に応じて点灯・消灯する感応式照明、路面の凍結を知らせる動的塗料、電気自動車の充電ができる専用車線を採用していく。10万ユーロの賞金は、ムンバイやケープタウンでの試験プロジェクトなど、アイデアの実用化に利用される予定。










カヴィタ・スカクラが発明し、同氏が設立したFenugreen社が現在販売している「フレッシュペーパー(FreshPaper)」。いわば、「野菜や果物用の保存シート」だ。ただの紙に見えるが、バクテリアや菌の成長を遅らせるスパイスが染み込んでいるので、下に敷くだけで、野菜や果物が長期間新鮮な状態に保たれる



40シートで約25ドル。シートの効き目は2〜3週間




フレッシュペーパーは現在、35カ国で販売され、食物廃棄の問題に取り組んでいる。「家庭」部門で受賞し、10万ユーロの賞金は、発展途上国への販売拡大や発展途上国での新用途の開発に使われる予定。















これは、人工子宮「ママナタリー」。発展途上国の助産師たちに、出生時仮死(誕生時または誕生直後の酸素不足状態)の防止法を教える目的で開発されたものだ。



ノルウェーの非営利団体レールダル・グローバルヘルス(LGH)が開発した。タンザニアでのプロジェクトでは、出生時仮死の47%削減に貢献したという。



※同団体の日本語ページによると、「シンプルでありながらリアルな構造をもち、ファシリテータもしくは受講者が産婦役となってロールプレイを行う方式のため、双方に効果的なトレーニングを行うことができる。全て手動でシミュレーションが行える」。新生児のモデル「ネオナタリー」(NeoNatalie)も付属している。















大成功を収めた16ユーロ(約2,000円)の小型コンピューター「Raspberry Pi」は、「娯楽・学習」部門で受賞した。



2012年に発売されて以来、Raspberry Piは世界各国で販売され、誕生から1年で100万台を売り上げた(日本語版記事)。子どもも大人も、学習や創作、ビジネスにRaspberry Piを使用しており、新たな革新や学習に拍車をかけている。










2011年にデンマークの首都コペンハーゲンは、深刻な洪水に見舞われた。気候変動の影響と気候変動にともなう異常気象の発生の緩和を目指して、建築家とデザイナー、エンジニアが現在、コペンハーゲンの「climate proof(気候耐性)」への取り組みを進めている。






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