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大ヒット中のスマホゲーム『パズル&ドラゴンズ』のニンテンドー3DS版ソフト『パズドラZ』の発売日が12月12日に決定した。価格は通常版が4,400円、ダウンロード版が4,000円となる。先日行われた発表会には、ガンホー森下社長をはじめ、山本プロデューサーや主題歌を歌う中川翔子、スマホ版に引き続きサウンドを担当する伊藤賢治氏らが登場し、『パズドラZ』にかける思いを語った。

では具体的に『パズドラZ』はどんな作品に仕上がっているのか。発表会当日に体験版をプレイすることができたので、いちパズドラユーザーとしてレビューしていくことにしよう。

森下社長と山本プロデューサーが発表会で強調していたのは、とにかく「単なるアプリ版の移植にはしたくなかった」ということ。また、「アプリ版がヒットしたから3DS版を作ったのではなく、もともと3DS版を出すつもりで昨年の年明けから開発を進めていた」と述べている。

たしかに体験版をプレイしてみると、スマホ版とはまったく違うことがわかる。まず、スマホ版にはいなかった主人公キャラクターが追加され、従来のRPGのイメージに近いゲームとなっているのだ。

また、主人公の冒険のサポート役として「シロップ」という名の小さなドラゴンが登場する。かなりかわいい見た目で、パズドラの新しいマスコットになりそうだ。

スマホ版のパズドラにはストーリーらしいストーリーがなかったが、パズドラZは主人公キャラが用意されていることからもわかる通り、かなりRPG要素が強め。謎の敵組織「パラドックス」が登場するなど、しっかりとしたストーリーが用意されていそうだ。

一方で、チーム編成やバトルに関しては従来のパズドラを踏襲している。モンスターは赤青緑黄紫の5属性のいずれかに属しており、5体でチームを組む。これにすれ違い通信ですれ違った相手のモンスター1体を加えた6体でダンジョンに挑むのだ。

スマホ版だと、ダンジョンとはいっても実際は一本道で背景画像は単なる演出だった。パズドラZには道中を分岐させ、どちらの道を行くかをパズルでユーザーに決めさせるという要素が追加されている。例えば「右に行きたいなら赤、左に行きたいなら青のドロップを多く消す」といった具合だ。キャラクターを自由に動かせるわけではないが、こうして「自分で選ぶ」動作が加わると俄然ゲームらしくなると感じた。

また、たいていの場合は思った通りの道を選べるはずだが、偶然落ちてきたドロップで消したくない色の方が多く消えてしまうこともある。パズル要素をバトル以外にも取り入れたのはなかなか面白いアイディアかもしれない。

バトルではアニメーションなどの演出がかなり強化されていた。山本プロデューサーは発表会で「このご時世にすべて2Dで書き起こしました」と語っていたが、たしかにその通り。スマホでは単なる一枚絵だった敵キャラクターが、パズドラZだとぬるぬる動いてアニメーションしているのだ。攻撃のときだけ動くというものではなく、息遣いのように常に細かく動いているのである。制作陣の労力を考えると気が遠くなりそうだが、これがあるだけでゲームとしてはグッと見栄えがよくなることを実感した。他にもスキルを発動した際にカットインが入ったりと、全体的に演出がかなり派手になっている。

また、パズドラZの新要素として「Zドロップ」がある。画面内のドロップに強く光っているものがあれば、それがZドロップだ。このドロップを消すと、通常よりも派手で強力な攻撃を放つことができる。より戦略性を増す、面白い追加要素だと思う。

スマホ版にはないモンスタートレードも、パズドラZならでは。友だちとモンスターを交換してお互いコンプリートを目指すなどの遊び方も期待できそうだ。

ダンジョン探索が終了したら、発見したエッグ(卵)は持ち帰って孵化させることができる。スマホ版では必要なモンスターカードを合成することで進化させていたが、3DS版ではバトルで勝利するともらえるジグソーパズルのピースのような「チップ」をそろえて進化させていく。進化には複数の分岐があるようなので、スマホ版よりもさらにこだわったパーティーが作れそうである。

『パズドラZ』をプレイすると、機種は変わっても驚くほどパズドラとして違和感がないことに気づく。これは、スマホの画面を縦に2分割して下画面のパズルをタッチで動かすというスタイルがもともと3DSに近いからだろう。これなら、今までパズドラを遊んできた既存ユーザーにも、新しいパズドラとして受け入れられそうだ。

一方で、新たに11月から漫画誌『コロコロコミック』でコミック版の連載が始まるなど、『パズドラ』はメディアミックス戦略も進めていく。子どもユーザーを獲得し、『ポケモン』のように確固たるブランドを確立できるのか。すべては『パズドラZ』の成否にかかっている。

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(山田井ユウキ)