【うちの本棚】179回 忍者キャプター/聖 悠紀(原作・八手三郎)

「うちの本棚」、今回より特撮ドラマなど、実写作品のコミカライズを取り上げていきます。まずは、聖 悠紀の『忍者キャプター』。

いわゆる戦隊モノ的な作品ですが、シリーズは別。ちょっと地味で知名度も低い作品ですが、個人的には好きです。聖 悠紀版もコミカライズとして映像作品の魅力を伝えながら、自分の作品として昇華していて好感が持てます。

【関連:178回 魔女っ子メグちゃん/池原しげと】

忍者キャプター−01忍者キャプター−02


本作は、東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放映された特撮ドラマのコミカライズ作品である。メインの連載誌は徳間書店の「テレビランド」で、ほかに「別冊テレビランド」、講談社の「テレビマガジン」にも読みきり作品として掲載された。
単行本は「テレビランドコミックス」13として傑作選全1巻が刊行され、のちに「アニメージュコミックス」として全2巻にまとめられた。
聖 悠紀はこの頃、コミカライズ作品を多く手がけていて、本作もテレビシリーズの内容をふまえながら個性を出した作品に仕上げている(ときどき主役の大介がロックに見えたりもしますけど)。
連載誌の読者層を意識してか、全体的にキャラクターが幼く描かれている以外、設定上の変更点はないようだ。

現代の忍者ということで、電気や銃、車などの乗り物も登場して、なんとなく『科学忍者隊ガッチャマン』をイメージさせるところもあったりするのだけれど(キャプター達がヘルメットを着用しているところなども)、作中では「現代の忍法」とかいった点には言及していない。
全体としてはアクションを中心にした少年マンガといえるのだけれど、ちょっとしたコメディシーンなどは少女マンガのテイストが漂う。これも聖 悠紀作品の特色か。

コミカライズ作品ではあるが、これはこれでドラマを見ていなくても楽しめる内容に仕上がっているで、機会があれば読んでみてほしい。もっとも、聖 悠紀の作品は、『超人ロック』以外なかなか気軽に読める状況にないかもしれない。

初出:徳間書店「テレビランド」昭和51年6月号〜昭和52年3月号、「別冊テレビランド」昭和51年8、10月号、講談社「テレビマガジン」昭和52年1月号増刊
   講談社「テレビマガジン」昭和52年4月号増刊(『快傑ズバット』)

書 名/忍者キャプター(全2巻)
著者名/聖 悠紀(原作・八手三郎)
出版元/徳間書店
判 型/B6判
定 価/各450円
シリーズ名/アニメージュコミックス
初版発行日/第一巻・昭和56年1月20日、第二巻・昭和56年3月10日
収録作品/忍者キャプター、快傑ズバット(第二巻巻末に収録)

(文:猫目ユウ / http://suzukaze-ya.jimdo.com/