見どころを語る主演の佐藤浩市

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『亡国のイージス』(05)で知られる阪本順治監督と作家・福井晴敏が再びタッグを組み、旧日本軍の隠し資産“M資金”の謎を描く映画『人類資金』(10月19日公開)。本作の完成報告会見が、8月27日にシャングリ・ラ ホテル 東京で開催され、阪本順治監督、原作者の福井晴敏とともに出演者の佐藤浩市、森山未來、仲代達矢が登壇した。

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主人公の詐欺師・真舟を演じた佐藤は、本作について「都市伝説化している“M資金”を題材にしていながらエンタテインメントとして、ボールを投げる感覚。背景がわからなくても、お客さんに何かしら感じる部分があるのでは」と魅力を伝えた。また、本作が第11回アジア・太平洋諸国ウラジオストック国際映画祭のスペシャルイベントへ出品されることが発表されると、佐藤は「寒い地方の方々は、シャイで勤勉。この映画の撮影でもロシアのスタッフが協力的で、積極的に参加してくれてすごく助かった」とロシアでの撮影のエピソードを披露した。

謎の人物として登場する森山は、「いまの世間が限界を感じている“何か”があるんだったら、そこから先の景色が見えるきっかけになればいいと思っています」と、独特の言い回しで本作のテーマを語った。そして、“M資金”を運用する財団のトップ・笹倉を演じた仲代は、「長らく役者を続けているが、企業のトップは初めて」だったと告白し、「昔の映画界は“社会派”と“娯楽”と分かれていた。『人類資金』はまさに“社会派”で、社会的な意味を持っている映画だと思います」と、本作が挑戦的なテーマを含んでいることをアピールした。

原作者の福井は「成立させるのが本当に大変な企画でした」と振り返る。「いまの観客には流行らないのではないか、という意見もあった。同じ“経済もの”の『半沢直樹』があと1年早く流行ってたら、もっと進めやすかったかもしれませんね(笑)。この映画で“倍返し”を図れたらいいなと思っています」と虎視眈々と語った。同じく阪本監督も製作の苦労を吐露。「“人類”はあるんですけど“資金”がなくて7年かかってしまった。でも、いまこのタイミングでこの作品を発表できるのは逆によかったと思っています。『半沢直樹』とは関係なく(笑)」。

佐藤が「骨太」、森山が「熱量」と表現した『人類資金』。会場に50億円相当の札束のレプリカが登場すると、佐藤は「別に宝くじに当たったわけじゃないですからね(笑)」と会場を盛り上げ、大作にふさわしい巨額の報酬が登場した完成報告会見を締めくくった。【取材・文/トライワークス】