「高い」というイメージがあるドコモだが、実は“ある特定ユーザー”なら一番安いことを知っているだろうか?

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この春夏商戦でサムスンとソニーの特定機種を割引する「ツートップ戦略」を打ち出したものの、MNP転出に歯止めをかけることができなかったNTTドコモ。

だが、iPhoneがないという“弱点”にさえ目をつぶれば、今、一番選ばれるべきキャリアだと、ケータイの料金プランに詳しいフリーライターの後藤一泰氏は言う。

「ドコモって、多くのケータイユーザーが『回線の品質は優れているけど、料金が高い』って思っています。でも各社の販売方法や料金プランを比べると、ドコモが一番安価になるケースがけっこうあるんですよ」

そのケースとは、ライトなガラケーユーザーの場合だ。

「一見、ドコモよりも、午前1時から午後9時までソフトバンク同士の通話が無料になる『ホワイトプラン』やauの『プランZシンプル』(ともに基本料金980円)がおトクだと思いがちですが、そうではありません。例えば、『ホワイトプラン』を契約しても、普通の人はドコモやauにも電話するし、ソフトバンク向けでも夜間に電話をかけますよね。すると、30秒21円の通話料がかかるので、実際に980円で収まることはまずあり得ないんです」(後藤氏)

ところが、ドコモの『タイプSSバリュー』なら……。

「同じ980円でも他社の前記プランにはない、1050円分の無料通話がつきます。ごくたまにしか電話しない人なら、確実に980円で収まるでしょう。またソフトバンクのプランには有料通話が半額になる『Wホワイト』もありますが、このオプションを加えると、月々の支払いは1960円になる。ドコモなら、月々1575円の『タイプSバリュー』でも、無料通話が2100円分つきます。一日にかける通話時間が1、2分くらいならドコモのほうが圧倒的に安価です」(後藤氏)

しかし、ソフトバンクにはドコモと内容がほぼ同一のプラン「ブループラン・バリュー」がある。こちらはなぜダメなのか?

「量販店の割引価格でソフトバンクのケータイを買うときは、ホワイトプランの契約が必須となることが多いのです。すると、ドコモの『タイプSSバリュー/タイプSバリュー』と同等である、ソフトバンクのブループラン『SSプランバリュー/Sプランバリュー』が選べないのです。しかも購入後、ブループラン・バリューに変更はできません」(後藤氏)

auとの比較では端末の価格面でも差があると後藤氏は言う。

「auのラインアップは『ほぼガラケーから撤退しているんじゃないの?』って状態で、店頭での販売価格も値引きなしというケースが多いんです。契約数をなんとか維持しようと、新規契約の場合、ガラケーを大幅に値引きすることがあるドコモに比べ、購入時の支払いが増えることは否めません。またドコモのほうが、旧機種の在庫も含め、ガラケーの選択肢が豊富というのも魅力です」

ドコモが「他社に比べて料金が高い」というイメージは大間違い。あまり通話をしないガラケーユーザーにとっては、ドコモが一番おトクなのだ。

■週刊プレイボーイ36号「実はドコモが一番おトク!!」より