カーク船長役のクリス・パインとスポック役のザッカリー・クイントを直撃!

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J・J・エイブラムス監督 によってリブートされたSFシリーズ『スター・トレック』(09)の続編、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』がいよいよ8月23(金)より公開。 エイブラムス監督が自身としては初めて、3D映画にチャレンジした本作。革新的映像には舌を巻くばかりだが、厚みと広がりを見せたのは映像だけではない。宇宙船エンタープライズ号のクルーの心の葛藤を鮮やかに映し出し、それぞれのキャラクターにさらなる魂を吹き込むことに成功している。そこで、カーク船長と副長スポックをシリーズを通して演じ続けているクリス・パイン、ザッカリー・クイントを直撃!

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エンタープライズ号のクルーと、銀河系を恐怖に陥れる謎の男、ジョン・ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)との戦いをスリリングかつドラマチックに描く本作。敵との命をかけた戦いのなかで、クルーは信念を揺さぶられ、仲間との絆を試されることとなる。クリスは「前作では、若くて無鉄砲なカークが登場した。今回はキャプテンの座についてしばらく経ったという設定だから、カークはその立場にあぐらをかいて、ちょっと甘えているようなところがあるんだ」とカークの変化を分析。「しかし、そのなかで危機に直面して、自分の弱さや脆さが露骨に表れてしまう。ヒーローたるものがここまで弱さをさらけ出すのはめずらしいことじゃないかな。とても演じがいがあったよ」と充実の表情を見せた。

すると、ザッカリーも「人間的な弱さ、脆さ」に言及。「もともとオリジナルのスポックは、視点のバランスのとれたキャラクターとして知られているよね。でも今回のシリーズでは、スポックの人間味が描かれているんだ。1作目では人間的な葛藤を味わい、2作目ではスポックの心がだんだん開いてきて、他人を受け入れるようになっている。しかしそうすることで、スポックは人間的な弱さ、脆さをも味わうことになってしまうんだ」というように、冷静であったはずのスポックの動揺は実に見応えがある。

「今までの型にはまったものから脱却して、新しいスポックを作ることができたと思う」とザッカリー。クリスも「ひとつのキャラクターとじっくり向き合うのは、とてもユニークな経験だよね」とうなずく。「その間に自分がプライベートで体験したことが、キャラクターに影響することは多少なりともあると思うんだ。そこでまたキャラクターがどんどん違ったものになっていくのは、客観的に見てもとても面白いことだよ。このシリーズに参加して、自分の役者としてのクリエイティブな面も、大きな影響を受けたんだ」とカーク役を大いに楽しんでいる様子だ。

「では、ザッカリーにとってスポック役とはどんな存在?」と聞くと「スポック役は僕にとって素晴らしいギフト。宝物だよ」とニッコリ。「1作目を見ると、僕らはまだ子どもみたいだよね(笑)。今回は僕らの成熟度を感じてもらえると思うよ。1作目から、4年くらいの間隔があって、今回の撮影に臨んだんだけれど、その間に自分自身も成長したと思うしね。自分の人生の旅路が役柄にも反映されていると思うんだ」と、クリスと同様にキャラクターと自身の成長をリンクさせた。さらに「次の3作目までは、それほど間隔をあけないで撮影に入ることができると思う」と早くも次回作についてコメント。「僕は40歳くらいになっていると思うけれど」と笑うと、クリスも「今後、自分たちのキャラクターがどう変化していくのか、僕たち自身も楽しみなんだ」とこれからの展望も教えてくれた。

「映画を通して、かけがえのない友人を手に入れることができた」とクリス。エンタープライズ号のメンバーは、それぞれ個性的で、彼らが力を合わせてひとつのチームになっていく姿が本シリーズの醍醐味だが、映画作りの現場でもチームとしての仕事を大いに楽しんでいるようだ。クリスは「とにかく撮影時間も長くて、大変な現場なんだ。だからこそ、J・Jをはじめ、みんな『それならば、できるだけ楽しく過ごそう!』という思いがあるんだ。とても楽しみながら撮影をしているよ」と振り返る。

ザッカリーも「J・Jはものすごくユーモアがあって、とにかく軽快な現場さ。お互いを必要とする時には、お互いを助け合える。そういった絆を育むような現場でもあるね」と、エイブラムス監督の人柄がチームを引っ張っていると話す。「また、クリスも僕も出身が似ているところがあって。舞台の経験がベースにあって、それはアリス(イヴ)もジョン(チョウ)にも言えることなんだけどね。役を自分のものにしていく過程も似ていて、そういったところでも理解し合えるんだ。長くて大変な撮影も、協力し合って最善を尽くしているよ」。

インタビュー中も笑顔を見せ合うなど、終始仲の良い様子を見せた2人。クリス・パインとザッカリー・クイントがスクリーンで魅せる熱き友情のドラマは、胸を打つこと請け合い。是非ともエンタープライズ号に乗り込んで、彼らの新たなる旅立ちを堪能してほしい。【取材・文/成田おり枝】