[其ノ一 株ランキング編]個人投資家の心理がわかる「牛熊比率」
個人投資家が強気(牛)で買い越しなのか、弱気(熊)で売り越しなのかを示す「牛熊比率」。その推移は今回の急騰→暴落相場をみごと?予言〞していた!?


逆張り好きの個人が強気一辺倒…。暴落の予兆があった!

5月23日の日経平均株価1143円安で始まった急転直下相場。今回は、この相場で個人投資家がどんな行動をとったのかを「牛熊(ブル・ベア)比率」で振り返ってみます。これは、松井証券の現物・信用取引の買い代金を総代金で割ったもので、投資家の強気・弱気を測る比率です。

個人は逆張り志向が強いので、株価が上がれば利益確定の売りが増えて牛熊比率は下がり、株価が下がれば押し目買いが増えるのが通常です。

しかし今回の暴落直前の急騰局面では、株価の上昇とともに牛熊比率も上昇。個人投資家がバブル期特有の強気一辺倒に転じており、大暴落を予兆していたともいえます。

暴落の過程では、投資家の投げ売りで株価と牛熊比率が低下。しかし、日経平均が1万3000円を割り込んだ6月中旬以降は一転、牛熊比率が急上昇。資金に余裕のある投資家が底値買いを狙って再参入している様子がわかります。

その後、実際に相場が多少持ち直したことを考えれば、株価が下げきった場面での牛熊比率の上昇は相場底入れの兆しと考えていいでしょう。

今回の急騰↓急落相場での売買代金上位銘柄は、売りも買いも1位・東京電力、2位・アイフル、3位・ガンホーとほぼ同じ銘柄が同じ順位に。人気銘柄を買ったり売ったりしていたら、結局は全体として売買代金がトントンになってしまった、という状況です。

ところで、松井証券の1日信用取引を使った投資家の成績は5月24日以外、すべてプラスでした。下げ相場では、「下がったら即ロスカットして負けを認め、損失を翌日に引きずらない人が強い」という当たり前ながら、大切な?教訓〞が得られる結果になりました。




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窪田朋一郎(TOMOICHIRO KUBOTA)
松井証券 シニアマーケットアナリスト

2001年、松井証券に入社。マーケティング部を経て現職。ネット証券草創期から株式を中心に相場をウオッチし続け、個人投資家の動向にも詳しい。



この記事は「WEBネットマネー2013年9月号」に掲載されたものです。