日経平均の日足チャート(6カ月)。緑が5日、赤が25日、青が75日の移動平均線(出所:株マップ)

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 8月13日付け日本経済新聞朝刊で、「安倍晋三首相が法人税の実効税率の引き下げを検討するよう関係府省に指示したことが12日、わかった。」と伝わり、日経平均は13日に前日比347.57円、翌14日は183.16円高と大幅続伸し、14日終値は1万4050.16円と、1万4000円大台を回復しピン引けでした。

法人税減税期待がしぼみ日本株は下落

 しかし、菅義偉官房長官は15日午前、閣議後の記者会見で、この報道に関して「首相がそのような指示をした事実はない」と否定しました。

 また、麻生太郎副総理・財務・金融相も15日午前、閣議後の記者会見で「税についてはいろいろ考えているところではあるが、法人税については今、現実問題として払っている法人は30数%しかないと思う」と指摘し、有効と見ていない立場を改めて説明しました。さらに、甘利明経済財政・再生相は15日午後の記者会見で、「総理からの具体的な指示はありません」と述べました。

 このように、15日に法人税の引き下げを巡って閣僚から慎重な発言が相次いだため、安倍晋三政権の成長戦略に対する市場の期待が急速に萎みました。買い方は完全に梯子を外されました。15日の日経平均は297.22円安、16日は102.83円安の1万3650.11円です。報道のあった13日の始値が1万3696.36円ですから、完全に「往って来い」です。

 菅義偉官房長官の話が本当なら、13日の報道は完全なガセです。市場はガセネタに踊り、それが本当にガセだと判明した瞬間、期待が失望に変わって、買い方は複雑骨折したというのが先週の動きでした。まあ、逆説的に言えば、このガセネタは買い方にとって、絶好の売り場・逃げ場を提供してくれたとも言えますね。

米国の長期金利上昇は危険な兆候

 日本株に関しては、9月13日の金曜日まで下がるとの見方に変更はありません。13日前後までは、夏枯れ・閑散相場が続くでしょう。

 実際、お盆休み明け19日の東証1部の売買代金は1兆2566億円にとどまり、12日の1兆5971億円を下回り今年最低で、2012年12月25日以来の低水準でした。2兆円割れは6営業日連続です。出来高も14億4356万株と今年最低を更新しました。

 このようにお盆休み明けでも国内勢は市場に戻ってこず、多くの投資家は様子見姿勢を崩せずにいます。そりゃあ、どうしても買いたい材料が見当たらないなら、株なんて買わないですよね。法人税減税期待がゼロになった以上、国内要因で日本株を買う要因は目先は見当たりません。

 一方、不穏なのは米国株です。

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