「青少年のインターネットの利用と依存傾向に関する調査」(情報通信政策研究所・総務省)より

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今月1日、厚生労働省研究班の調査で、携帯電話やパソコンに没頭する「インターネット依存」の中高生が全国で推計51万8千人にも上る、というニュースが世間を賑わせました。

調査対象は昨年10月〜今年3月、全国の中学校140校と高校124校の約14万人に実施。なんでも、中高生のネット依存に関する全国規模の調査は今回が初めてで、ネット依存が強く疑われる「病的な使用」と認定されたのは8.1%に上った、とのこと。 今回の調査は中高生に向けたものでしたが、青少年に限らず私たち(成人)にとってもインターネットは、生活をより良くするための無くてはならないツールですよね。

とはいえ、ネットの使いすぎが原因で栄養失調などによる体調不良を招いてしまったり、はたまた私生活に悪影響を及ぼしてしまっては、それこそ本末転倒です。 子どもも大人もネットのやり過ぎにはくれぐれも注意が必要ですが、では一体どこからがネット依存症の疑いが出てくるのでしょうか?

疑問に思った私が、総務省・情報通信政策研究所が平成25年6月に発表した「青少年のインターネットの利用と依存傾向に関する調査」のなかから、心理学者キンバリー・ヤング博士が作成した“強迫性ギャンブル依存症の診断基準(Young20)”の一部を記載してみましたのでご紹介しましょう。ぜひトライアルだと思って、みなさんも試してみてください。

1、気がつくと、思っていたより長い時間ネットをしていることがありますか

2、ネットを長く利用していたため、家庭での役割や家事(炊事、掃除、洗濯など)をおろそかにすることがありますか

3、配偶者や友だちと過ごすよりも、ネットを利用したいと思うことがありますか

4、ネットで新しく知り合いを作ることがありますか

5、周りの人から、ネットを利用する時間や頻度について文句を言われたことがありますか

6、ネットをしている時間が長くて、学校の成績や学業に支障をきたすことがありますか

7、ネットが原因で、仕事の能率や成果に悪影響が出ることがありますか

8、他にやらなければならないことがあっても、まず先に電子メールやSNSなどをチェックすることがありますか

いかがでしたでしょうか?

実際に私も試してみましたが、思っていた以上に当てはまる数が多いのでちょっと驚いてしまいました……。しかし、同調査には「“ネット依存傾向”の得点が高いことをもって、治療が必要となる“ネット依存”である訳ではない」と触れられてあることから、あくまでも参考程度に留めておくのが良さそうですね。

子どもに限らず、大人も気をつけたいネット依存。仕事や私生活で使う頻度が多いインターネットですが、していないと気が済まない程度の利用はさすがに考え物です。上記のチェックシートを参考にしながら、今一度インターネットとの付き合い方を見直してみてはいかがでしょうか。

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【参考ページ】

「ネット依存の中高生、国内に51万人 厚労省推計」(日本経済新聞) 「青少年のインターネットの利用と依存傾向に関する調査」(情報通信政策研究所・総務省)

(ライター:柚木深つばさ)