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大和総研は16日、第178回日本経済予測を発表した。それによると、2013年度の実質GDP予想を前回から下方修正した一方、2014年度については上方修正した。

同社は、2013年4〜6月期GDP1次速報を踏まえ、経済見通しを改訂。実質GDP予想について、2013年度は前年度比3.1%増から同3.0%増に下方修正したのに対し、2014年度は同0.7%増から同1.2%増に上方修正した。今回から前提条件として、3兆円規模(真水ベース)の2013年度補正予算編成を想定したことなどから、2014年度の経済見通しを上方修正したという。

今後の日本経済については、米国経済の拡大、復興需要の継続と大型補正予算の編成、日銀の金融緩和を受けた円安・株高の進行などにより、「着実な景気拡大が続く」と予想している。

アベノミクスについては、「日本経済再生の起爆剤となり得る適切な経済政策であり、とりわけ金融政策は着実に成果を上げている」と評価。さらに、「長期金利が上昇するとアベノミクスは全体としてマイナスの効果をもたらす」、「インフレが進行する中、雇用者所得が増加せず、アベノミクスで国民の生活は苦しくなる」との2つの批判は根拠が薄いとの考えを示した。

今後の安倍政権に対しては、社会保障制度の抜本的改革などを通じた財政規律の維持に加え、規制緩和および法人実効税率の引き下げを断行し、本格的な成長戦略の強化に取り組むべきだとしている。

消費税増税については、前回増税が実施された1997年と比べて、内需は堅調に推移する見通しであることから、現時点で「消費税増税を予定通り行うことが十分可能な経済環境が整った」と判断。ただし、中国など海外経済の下振れリスクについては、「慎重に見極める必要がある」としている。

今後の日本経済のリスク要因としては、新興国市場の動揺、中国の「シャドーバンキング」問題、「欧州ソブリン危機」の再燃、地政学的リスクを背景とする原油価格の高騰の4点を挙げている。

日本銀行の追加緩和のタイミングについては、日本経済の回復を踏まえ、2014年度以降にずれ込むと予想。2014年4〜6月期以降には、消費税増税の悪影響を緩和する意味合いも兼ね、リスク資産(ETF等)の買い増しといった追加金融緩和が実施されると見込んでいる。

(御木本千春)