TPP交渉参加が追い風。本丸はやはり医療関連で決まり
昨年11月から始まったアベノミクス相場。日経平均株価が1万5000円を突破していく過程では、「日本株高は夏の参議院選挙まで」という声も上がっていた。しかし、参院選後の大胆な政策実現が見通せてきた今、ここへ来て新たなテーマが次々と浮上している。アベノミクス第2幕が始まり、日経平均は二番天井に向かう!


日本はこの7月からTPP(環太平洋経済連携協定)の正式交渉に加わることになるが、米国からの厳しい要求は相変わらず続きそうだ。

つまり、対米においては、輸出での恩恵よりも、「米国が日本で何を行ないたいか」を深読みすることが関連銘柄を予測するうえで重要になってくる。

一方、対アジアではTPP締結内容が相対的に日本に有利に働きそうだ。

米国は「知的財産権の保護および強化」の交渉に力を入れている。これにより、薬の特許権が延長され、海外から高い薬品が入ってくる一方で、安いジェネリック医薬品(後発医薬品)の導入ペースが落ちることが心配されている。薬価全体が上昇すると、保険だけでカバーできず、保険診療と自由診療との混合診療を段階的に導入されることになりそうだ。

現状の日本の財政では、医療保険が手厚いままというのも考えにくく、TPPによって混合診療導入に拍車がかかるかもしれない。これを見越してか、すでに自由診療専門の保険販売に乗り出す企業も増えている。

一方、対アジアで期待されているのは、直接投資の活性化だ。足元では、アジアの国々の多くが外国企業の進出を厳しく規制している。たとえばベトナムでは、コンビニ展開などで外資の流通企業が2店舗目以降を出店する場合に厳しい審査にかけられている。

つまり、TPPによって、高成長が約束されているアジアの国々に出店しやすくなれば、海外出店を加速している流通業者には大きなチャンスとなるわけだ。



TPP交渉参加で恩恵を受けそうな10銘柄

ローソン(東1・2651)
株価  :7980円
売買単位:100株
PER  :22.2倍
PBR  :3.53倍

今期も増収増益が見込まれる。コンビニ業界では海外出店に出遅れているが、TPPで海外進出が加速する可能性大。

セコム(東1・9735)
株価  :5430円
売買単位:100株
PER  :19.1倍
PBR  :1.89倍

今期も増収増益予想。メディカル事業の売り上げは小さいが、すでに自由診療保険の販売に乗り出しており、注目度アップ。

日本メディカルコミュニケーションズ(東マ・3645)
株価  :1120円
売買単位:100株
PER  :111.6倍
PBR  :5.51倍

インプラントなど、自由診療歯科向けのポータルサイトを運営。スマホ向けの拡販に努め、営業利益の上方修正も。

シップヘルスケアホールディングス(東1・3360)
株価  :3655円
売買単位:100株
PER  :17.5倍
PBR  :3.57倍

医療機関に対するコンサルティング、医療機器等の販売およびリースなどのトータルパックシステム事業が主力。

ピーエスシー(JQ・3649)
株価  :4685円
売買単位:100株
PER  :38.7倍
PBR  :14.72倍

電子カルテや医療用データマネジメントシステムなど、医療システムに特化したソフトウエア開発企業として注目。

大戸屋ホールディングス(JQ・2705)
株価  :1079円
売買単位:100株
PER  :28.6倍
PBR  :1.86倍

首都圏で定食チェーンを展開。海外では、タイや台湾などに出店を進める。今期は米国部門の赤字縮小で増益の見込み。

セブン&アイ・ホールディングス(東1・3382)
株価  :3775円
売買単位:100株
PER  :19.6倍
PBR  :1.76倍

日米コンビニ市場でシェアを拡大し、アジア進出も加速中。イトーヨーカドーなど、国内部門の構造改革も進む。