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帝国データバンク(以下、TDB)は15日、大学発ベンチャー企業の実態調査の結果を発表した。それによると、売上高(2012年)5,000万円未満の企業が半数近くを占めることがわかった。

同調査は、同社のデータベース・信用調査報告書ファイル「CCR」(約160万社収録)より大学発ベンチャー企業を抽出し、2012年(2012年1月〜2012年12月期)の売上高が判明した536社について、設立時期、業種、所在地、業績動向などを分析したもの。

2012年の売上高を規模別に見たところ、1億円未満の企業が360社(構成比67.2%)と7割近くを占めたほか、売上が5,000万円未満の企業が251社と半数近くに上り、中小零細規模の企業が多いことがわかった。

2012年の損益状況が明らかになっている304社のうち、黒字企業は過半数の166社(構成比54.6%)に達したものの、創業5年未満の企業の3分の2が赤字であることが判明。同社は「初期段階の開発費がかさみ、また研究者が代表を務める場合など営業面で出遅れるケースが多く、赤字企業が増える原因となっている」と分析している。一方、創業10年〜15年未満の企業は約6割が黒字だった。

業種別では、サービス業が最も多く258社(構成比48.1%)。次いで、製造業の190社(同35.4%)、卸売業の71社(同13.2%)となった。サービス業の中では、ソフトウェア受託開発(57社、同10.6%)などのIT関連、特許・ノウハウを商材とする技術提供業や経営コンサルティングなどが多かった。また、業種を問わず、医療機器・医薬品関連企業が多くなっており、主なものだけで73社(同13.6%)に上った。

企業の所在地を都道府県別に調べたところ、大学数が多い東京都が145社(構成比27.1%)でトップ。以下、神奈川県の50社(同9.3%)、京都府の25社(同4.7%)、福岡県の24社(同4.5%)などと続き、東京を除く旧帝国大学(大阪、京都、九州、北海道、名古屋、東北)の所在地が上位にランクインした。なお、学園都市つくばを有する茨城県が16社(同3.0%)で9位に入った。

設立時期については、大学等技術移転促進法(TLO法)が施行された1998年以降に増え始め、小泉政権下で実施された「大学発ベンチャー1000社計画」(2002年度)のもと、2003年に64社、2004年に63社と急増した。それ以後は徐々に減少し、2011年はピーク時の約5分の1に当たる12社にとどまっている。

株式上場を果たしている企業は、ミドリムシ関連商品を販売しているユーグレナなど15社だった。

TDBは今回の調査結果について、「スタートしたばかりの大学発ベンチャーには有形、無形を問わず、行政や大学側の支援が必要な半面、政府には、効果的な予算の執行が求められている」と述べている。

(御木本千春)