■上がれば上がるほどのりしろになる

 今は安倍政権への期待の高まりが先行して株価がグングンと上がっています。株価が上がれば、日本経済の先行きはどんどん明るくなっていくと思うよ。もちろんアベノミクスは?諸刃の剣?であって、いずれ様々な問題点が表面化してくることは覚悟しておこう。だったら、このムードに悪乗りして?いいとこ取り?しちゃえばいいじゃない。バブルを危惧する声も聞くけど、今のうちにどんどんと株価も景気も上げておいて、いつか下がった時の安全弁となるぐらい、?のりしろ?を広げておけばいいんじゃないかな。

 確かにこの22年間、日本の株価は低迷してきました。でも、その要因は景気や業績うんぬん以前の問題。日本では金融機関や企業同士が長年、株を持ち合ってきましたが、90年からは一転して売り続けてきた。この大きな?売り圧力?は、ようやく解消されつつある。

 もはや大きな売りが出てこない状況の中で、最近の株高は短期的な外国人投資家の買いがその要因。年金基金などの大きな?長期マネー?の流入はまだまだこれから。つまり、日本株にはさらに大きな上昇余力があると言える。

 もうひとつ注目したいのが、私たちみんなが持つ預貯金。これは785兆円もあると言われていますが、仮にこの10%でも株式市場に回るとなれば、とんでもない大相場になることでしょう。

表1

表2■株価が下がった時こそ応援するべき

 じゃあ、いったい何を買えばいいのか。私は立場上、個別銘柄へのコメントはできませんので、肝となるポイントだけをお伝えしたいと思います。

 まず銘柄選びですが、難しく考える必要は全くない。自分が生きていくうえで、将来なくなったら困る会社を応援するつもりで買えばいいのです。決算書や様々な指標に目を凝らし、一生懸命に分析する人もいますが、それはプロに任せておこう。一番やってはいけないことは、よくわからない企業に手を出すこと。

 たとえ今の株価がどうであっても、自分がわかる企業だけを応援するつもりで買えばいい。もちろん、株価は一直線に上昇していくものではなく、上がっては下がるということを繰り返す。だから、その過程では小さな一喜一憂があって当然のことでしょう。

 ですから、私が言いたいことはひとつ。「応援する企業の株価が下がったら、ただ買え」ということです。多くの投資家が売っている時に買いを入れることが、本当の応援ということでしょう。

澤上篤人氏

さわかみ投信会長 澤上篤人氏

日本初の独立系投資信託会社・さわかみ投信を設立し、「さわかみファンド」を運用。投資のカリスマとして絶大な人気を誇る。