まるで深海生物!? ストローで風力発電する高層ビル

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東日本大震災以降、日本でもエネルギー問題に対する関心が高まっていますが、世界でもエコフレンドリーで持続可能な新しいエネルギーを開発する試みがたくさん行われています。
そんななか注目されているのが、スウェーデンのストックホルムで「Belatchew Lab Architecture」によって2030年建設目標に提案された超高層ビル「ストロースクレイパー」。
ストロースクレイパーは、1997年に完成したストックホルムにある実在のタワーを拡張する形で設計された超高層ビル。ストローで覆われた構造によって風力エネルギーを作り出します。アネモネのような毛のせいで、見かけはまるで深海生物のようですが、そのテクノロジーは未来の大地にしっかりと根付いています。

これまで都市部で風力発電をするというのは、ひとつの挑戦でした。というのも、都市部地域において、広大なスペースを取ることなく安全に風力発電タービンを設置することは不可能だと考えられてきたからです。そんな問題を解決するのがこのストロースクレイパーです。毛に覆われた構造を持ったこの建築物は伝統的なタービンを使うことなく風力エネルギーを作り出すことができるのです。



Strawscraper - an urban power plant by Belatchew Arkitekter from Belatchew Arkitekter on Vimeo.
 
このシステムは運動を電気に変える圧電性のテクノロジーを利用しており、後で用いるために蓄えることができます。毛の小さな運動は鳥にとっても人間にとっても安全で、伝統的な風力発電タービンのように音もうるさくありません。そして動画のイメージからもわかるように、このストロースクレイパーは機能の素晴らしさだけではなく、見た目の美しさも備えています。風が吹くことによって建物を覆った毛が揺れ動く様子は、通常の静的な街の輪郭に動きのイリュージョンを与えます。
 

現在ストックホルムにあるタワーは当初40階建てになる予定だったところ、建築家がプロジェクト半ばで降りてしまったことで、14階低い26階建てとなってしまっていました。そこで、Belatchew Labはそのタワーに新しい外観と新しいテクノロジーを与えることによって、過去のプロジェクトに再度息吹をもたらしたのです。このストロースクレイパーの登場によって、私たちの暮らす都市の可能性が広がるかもしれません。

[Belatchew,inhabitat]


(佐々木祐里)