『あまちゃん』ミズタクこと松田龍平、魔力のヒミツ

 各方面で話題のつきない連続テレビ小説『あまちゃん』。そのキャラクターにも注目が集まっていて、なかでも松田龍平さんが演じるミズタクこと水口琢磨の人気がすごいことになっています。

 Twitter上でも”ミズタク俺の部屋祭り”というタグが付けられ、女性たちがミズタク(=松田龍平さん)の萌え絵を投稿したりセリフを書きこんだりと、彼の一挙手一投足に「かっこいい!」「セクシー!」と朝から大忙しです。

 物語が東京編に入ってから突然人気が爆発したこのキャラクター。それはドラマの力のみならず、役者本人の持つ魅力が大きいのではないでしょうか。伝説の俳優である故・松田優作さんを父に持ち、本人もその実力が業界内で高く評価されている松田龍平さん。

『あまちゃん』でハマった人のために、松田龍平さんの魅力や彼の人柄について、数多くの雑誌に連載を持つオネェ系映画ライターのよしひろまさみちさんに教えていただきました。

◆映画界では10年以上前から”龍平萌え”

――松田龍平さん演じるミズタクが色っぽい!と女子が萌えまくっていますが、このブームをどう感じますか?

「いまごろ気付いた?って感じです(笑)。映画関係者の間では以前から“松田龍平はカッコイイ”というのが当たり前のように言われていました。いわゆる“美男子”ではないかもしれませんが、憂いを帯びた顔立ちに松田優作パパの面影も見え隠れするからドキッとさせられるんですよね。色気で類似するのは浅野忠信さんに近いかな。浅野さんも決してすっごいイケメンってわけじゃないけど、あの個性は他にないでしょ? ふたりが仲良しっていうのもうなずけます。

 そもそも彼はデビュー作である大島渚監督の映画『御法度GOHATTO』(1999年)で魔性の少年を演じ、“絶世の美男子で衆道を!”と当時から大騒ぎでした」

――映画やドラマに意欲的な監督に起用されることが多いですよね。それは何故だと思いますか?

「仕事ぶりは真面目なのに、それをみじんも感じさせない飄々としたところ。それが制作サイドに好かれるのかもしれません。与えられた役にしっかり入ってくれるし、チャラチャラと馴れ合ってやり過ごすようなこともしない。まさに“職業・役者”というイメージ。

 取材のときも役と本人を混同するようなことはあまりしないようです。

 軽快な役のときも役にひっぱられず、寡黙ですよ。おしゃべり上手な弟の(松田)翔太さんとは対照的です」

◆『まほろ駅前〜』の奇妙なキャラは必見

――よしひろさんが映画ライターとして感じる、役者としての魅力はどこですか?

「いろんな役を演じていますが、特に飄々とした役をこなすのがとても上手いなって。それがよくわかるのがドラマ『まほろ駅前番外地』や映画『まほろ駅前多田便利軒』で演じた行天という役。むちゃくちゃ飄々としている上に奇妙すぎるアクションをするんです。あれは一見の価値あり! 行天の気持ち悪い走り方は彼が提案した演技らしく、よく考えたなあと感心しますわ(笑)」

――他にも『あまちゃん』で龍平さんにハマった人へお勧めの作品をお願いします。

「飄々とした龍平さんが観たいなら映画『探偵はBARにいる』シリーズ。大泉洋さんのキャラが濃すぎるのに、それにも負けてない。そしてあの風貌で空手戦法でバッタバタと倒してすげー強いというギャップにも萌えるかも。

 そして私が最近の彼の役で一番好きなのは、映画『船を編む』の馬締。ひたすら「辞書作り」という仕事に打ち込む文系男子を演じています。昭和の雰囲気がぴったりなんですよね。言葉は少ないけどやることはやる、昔の日本の男性みたいなところが素敵。

 演技でやってるんだろうけど実際の彼もそんな印象だからすごくしっくりきますよ」

 ありがとうございました!

 松田龍平さんが持つ本来の色気と、飄々としたミズタクという役をこなせる演技力。それらが相まって人気が爆発的に広まったというところでしょうか。

 そんな松田龍平さんの代表作のひとつになるであろう『あまちゃん』ですが、こちらもまだまだ盛り上がりをみせています。彼の登場シーンを一瞬たりとも見逃すことなく注目しておくべし!

<TEXT/志賀むつみ>