のけぞるほどの大迫力! 3D映画『パシフィック・リム』日本代表は、菊地凜子、芦田愛菜&怪獣KAIJU!?【最新シネマ批評】

写真拡大

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、ギレルモ・デル・トロ監督作『パシフィック・リム』。深海から現れたKAIJU と人類が開発したロボットの壮絶な闘いを描いたSFアクションアドベンチャー映画です。

「男の子向きじゃない?」と思うかもしれませんが、この映画は芦田愛菜ちゃんのハリウッドデビュー作であり、菊地凛子さんが勇敢なロボット操縦士として活躍する映画でもあるのです。そして何より、デル・トロ監督が日本の怪獣映画への愛を注いだ “LOVE! 怪獣映画” といった趣の作品なのです。

深海から出現するKAIJUが多くの人の命を奪い、地球をわが物にしようとするほどの力を発揮していました。そこで人類はKAIJUを倒すために、ふたりのパイロットの脳波をシンクロさせて操作する人型巨大兵器 ”イェーガー“ を開発。ローリー(チャーリー・ハナム)は、兄とともにイェーガー ”ジプシー・デンジャー“ を操作してKAIJUに立ち向かっていましたが、破壊力を増すKAIJUに倒され、兄は死に、ローリーも怪我を負い、彼はパイロットの職から離れてしまいます。しかし、司令官に呼び戻されたローリー。彼は日本人研究者のマコ(菊地凜子)との相性の良さを買われて、再びジプシー・デンジャーに乗り込むことになるのですが……。

メキシコ出身のデル・トロ監督は、幼い頃から日本の怪獣映画や特撮番組やアニメが大好き。

「『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』や「マグマ大使」「鉄人28号」「ウルトラマン」シリーズなどをずっと見てきました。この映画では、怪獣映画の伝統に敬意を表そうと意識して作りましたね」

とコメントを寄せています。ゴジラは知っているけど「バラゴン?」という人も多いでしょう。メジャーじゃない怪獣まで知り尽くしている監督はまさに怪獣オタク。この映画はギレルモ・デル・トロ監督の大好物がつまった映画になっているわけです。

菊地凜子嬢がキャスティングされたことは、日本の怪獣映画へのオマージュがそうさせたとも言えますが、監督曰く「最初からマコの役は凜子にと考えていたんだ」と。凜子嬢が『バベル』でアカデミー賞助演女優賞候補になった頃、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督に紹介されたのが出逢い。

「僕は凜子が大好きなんだ。彼女はとてもタフだけど繊細なところもあって、その二面性にとても驚かされた。それはイェーガーのパイロットを夢見ているマコというキャラに必要不可欠な要素なんだよ」

凜子嬢は期待に応えて、過去の悲しみをKAIJUと戦うことで乗り越えるヒロインを好演しています。彼女の輝きは同じ日本人として誇らしく思ったほどです!

そして芦田愛菜ちゃんはマコの少女時代を演じています。彼女の出演シーンはそれほど多くはありませんが、マコの過去を知る最大の鍵となる重要なシーン。監督は愛菜ちゃんに「僕のことはトトロと呼んでね。ギレルモ・デル・トトロだよ」と言っていたそうです。たしかに監督、メガネをかけたトトロのような風貌ですからね、覚えやすいかも。

愛菜ちゃんはKAIJUに襲われるシーンを恐怖と悲しみが混在となって溢れ出すといった熱演をしており、さすが天才子役、ハリウッド映画でもビビることはありません。監督も「アメイジング!」と叫んでいたそうですよ。

ちなみにこの映画は2Dと3Dの同時公開ですが、ぜひぜひ3Dで見ることをオススメします。特撮映画のプロフェッショナルであり、さすが天才監督、3Dでの見せ方を熟知しており、イェーガーVS怪獣のバトルシーンのド迫力は3D映画にうってつけ! イェーガーから飛び出す剣やら、KAIJUの凶暴性やら、イェーガーとKAIJU取っ組み合いの凄さを体感してほしい。夏の暑さを吹き飛ばしてくれる傑作です。
(映画ライター=斎藤香)

『パシフィック・リム』
2013年8月9日公開
監督: ギレルモ・デル・トロ
出演: チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ、ロブ・カジンスキー、マックス・マーティーニ、芦田愛菜、ロン・パールマン、バーン・ゴーマン、 クリフトン・コリンズ・Jr、ディエゴ・クラテンホフ
(C)2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LCC


画像をもっと見る