バンコクのショッピングセンター内の映画館。キンキンに冷えています【撮影/『DACO』編集部】

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バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。

読者からの相談:映画館の寒さにはワケがある?

タイに住んでいると、どうにも納得いかないことがよくあります。たとえばこんなことです。

タバコの吸殻を捨てただけで罰金を取られるほど厳しいのに、町はそんなにきれいではなくむしろ汚い。空き地にはゴミが散乱しているし、排水溝の周りに麺が 引っ付いていることからその辺の店が残った残飯などを流していることは明白。川にもゴミがいっぱい。一昨年の洪水での反省はないのだろうか?

映画館もやたら寒い。みんなそう思っているはずなのに、なぜ改善されないのだろう。あるタイ人が尋ねたら上からの指示だそうだ。「設定温度18℃」は寒すぎるでしょう!? 日本よりもマニュアル社会なのが、金持ち向けの施設のステータスなんだろうか? ちなみにフィットネスクラブも寒いと思う。汗をかいても体に悪い。

道路脇でもくもくと黄色い煙が上がっていることがよくある。誰が何のために火をつけているんだ! タイ人が言うには「蚊よけ」だと信じている人間のしていることだとか。これは違法ではないのか? 公害に拍車をかけているよね。どういうこと? 

ブンサン助けて! こういった苦情や提案って、もしタイ語が書けたとしたらどこに訴えればいいの?(シャン)


【ブンからの回答】

罰金を吊り上げる

 ゴミの問題は、タイ人として恥ずかしいです。時間をかけて解決方法を探るか、罰金を釣り上げるかしないといけませんね。

映画館の温度調整

 映画館の温度について、メジャー・シネプレックスとSFシネマシティに電話して聞いてみました。彼らには「18℃というのはあり得ない。どこの映画館か教えてくれ」と言われました。

 メジャーは館内の温度を22〜24℃、SFは20〜23℃に設定し、観客の入り具合で手動で調整しているそうです。この温度帯がスピーカーからの空気振動に一番適しているんですって。

 寒すぎる場合、係員に言えば2〜3℃、高くしてくれることもあるそうです。SFはバンコクの中心部の映画館であればブランケットを貸してくれるそうです。両館とも少し多めにお金を払えばVIP席を利用できます。そこにはブランケットがあらかじめ用意されています。

タイ人だって寒い!

 シュンさんと同じように、「映画館の寒さは異常だ」と思っているタイ人もいます。ネット上には、寒さを受け入れるためにいろんな知恵(?)が紹介されています。たとえば ……

■タイ人は暑い とすぐ靴を脱ぐので、館内が足臭くなるからそれよりは寒いほうがマシ

■寒いと頭に血が上らない。だから上映中、携帯電話の利用者や大声で話す人がいてもカッとしない

■寒かったら着ればいい。暑かったら脱ぐしかないから迷惑!というもの

 シャンさんの秘めたる苦情はバンコク都で24時間受け付けています(電話1555。英語可)。(ブン)

バンコクのオフィスはどこもキンキン

 編集部もそうだが、まるで灼熱の中を漂ってきた遠来の客をもてなすがごとく、バンコクのビジネスオフィスはどこもキンキンに冷房が効いている。中にいるタイ人は厚着をしたり、ショールをかけているので、「適当に温度調整をすればいいのに」と進言すると、「冷房を効かすのは呼吸が楽だから」と虚をつく返事が返ってきた。

 ところで、立川志の輔師匠が全日空の機内放送の仕事を兼ねてバンコクで寄席をしたとき、記者会見の席で「そのときどきの出来事を30秒で落ちをつけて語れるようにしている」と言っていた。

 その後の高座で「いや〜、聞いていたようにホント、バンコクは暑いけれど、ほら、ホテルは寒いほど冷房が効いているんですね、で、一歩外に出ると途端に暑くて、ちょっと通りの向かいのコンビニに入ると冷えていて、そこを出るとまた暑くて、ホテルに戻るとこれまたキンキンに冷えていて……私、やっとわかりました。冷蔵庫の中の麦茶の気持ちが」。

 急速冷房には気をつけないと。(『DACO』編集部)

(文・撮影/『DACO』編集部)