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内閣府の消費者委員会はこのほど、近年、詐欺的な投資勧誘が多発し、高齢者の被害が深刻さを増しているとし、消費者担当大臣や総務大臣など関係8省庁の大臣に対して対策を強化するよう建議した。

全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)によると、詐欺的投資勧誘に関する相談件数は、2009年度の約5,000件から、2010年度は約1万2,000件、2011年度は約2万2,000件に達し、2012年度は約1万6,000件と2009年度の3倍強となっている。支払金額は、「100万円以上」が約5割、そのうち「500万円以上」が全体の約4分の1を占めるという。

また、契約者の約7割が65歳以上の高齢者であることが特徴で、内訳は、70歳代が40.8%、80歳代以上が16.9%に上る。これは、高齢者は老後の資金としてまとまった資産を保有していることが多いほか、判断能力の低下や社会的接点が少ないといったことが、被害者の増加につながっていると考えられる。

同委員会は、高齢者がこのような被害に巻き込まれた場合、老後の生活基盤が失われ、「その後の生活に深刻な影響をもたらしかねない」ことから、関係省庁の大臣に対し、早急な対策をとるよう建議を行った。

警察庁に対しては、利殖勧誘事犯に対する重点的取締りや、犯行グループから入手した名簿掲載者に対し、積極的な注意喚起を行うことなどを要請。消費者庁に対しては、外観上「権利取引」であっても、販売代行等の特定商取引法の規制対象となる「役務取引」に対し、同法を適切に執行するよう求めるよう要望した。

総務省、国土交通省に対しては、郵便・宅配便等による送金防止を図るため、事業者に対し、分かりやすい注意喚起を積極的に行うよう協力を要請することなどを求めた。

また、消費者庁、警察庁、金融庁に対して、テレビなどの媒体を通じた情報提供・注意喚起の積極的な実施を行うよう要請したほか、消費者庁に対して、地域包括支援センターやケアマネージャーなど、地域と連携した高齢者への注意喚起・見守り体制を普及するよう促した。

同委員会は、建議への対応について、各大臣に対し、2014年2月までに実施状況を報告するよう求めている。

(御木本千春)