自国民からも非難!イギリスのややこしい消費税「ビスケットは無税だが、チョコビスケットは20%の消費税」

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日本でも消費税を上げようという動きが本格的になっています。確かに日本の消費税率は先進国諸国と比べても低水準にありますが、上げたら上げたで問題になることも事実なようで……。

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■イギリスの消費税は対象外もある!

イギリスは2011年、VAT(Value Added Taxの略) = 付加価値税を17.5%から20%に値上げしました。日本でいう「消費税」というやつです。消費税20%というとむちゃに高い感じがしますが、日本の消費税とは違っていて、何もかもに20%の消費税が掛かるわけではないのです。

イギリスの場合には、食料品などの生活必需品は課税軽減対象で、基本無税です。ほかにも「おむつ」などの赤ちゃん用の製品、子供用衣料、文房具、本なども同様です。つまり、生活弱者や子育てを行っている人には税金を軽くしようというわけですね。

■その軽減の判断に国民も疑問!?

傑作なのは、その軽減の仕方にイギリス国民が異を唱(とな)えたことです。上記の食料品ですが、調理済みのものは「外食」や出来合いの総菜と見なされて税金が掛かる場合があるのです。

有名なのは「パスティ」に関する戦いです。パスティ(Pasty)は、別名コーニッシュ・パイと呼ばれ、牛肉・タマネギ・ジャガイモなどの具をパイ生地で包んだものです。

コーンウォール州発祥の料理と伝えられており、その起源は16世紀までさかのぼるといわれています(最古のレシピは1746年のもの)。

パスティは手ごろなおやつとして庶民に愛されてきたのですが、上記のとおり「外食」で「出来合い」とされ、VAT20%の税率の適用が政府から発表されました。しかし、国民は大反発! 「キャメロン(首相)は分かっちゃいない」の声が起こりました(笑)。

一方で有名なイギリス料理「フィッシュ&チップス」はそれ以前から課税対象だったので、この辺りの線引きが日本人には不思議な感じがしますね。

また線引きが「どうなの?」というものも。例えばビスケットです。ビスケットにチョコレートが付いているとVAT20%の対象となりますが、チョコレートが付いていないと軽減対象です。チョコ付きは生活必需品と見なされないのでしょう。

イギリスは2011年に付加価値税を値上げしてからドンと景気が悪化してしまいました(笑)。現在も復調の兆しは見えません。最近では「消費税は景気を冷やす悪い税金だ」などという論調もあります。

日本は8%に消費税を上げるという方針を変えていませんが、さて、どうなることでしょうか。また景気が悪くなったら嫌ですね。


※……大変に面白いレポートがネットに上がっています。
⇒前財務副大臣の五十嵐文彦氏のレポート『イギリス税制視察の報告』
http://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201211d.pdf


(高橋モータース@dcp)