「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。株ビギナーと心配性の人は読まないでね!


川崎重工業と三井造船の造船事業統合に向けた交渉が破談になった。川崎重工では、交渉を進めていた長谷川聰前社長が取締役会の緊急動議で解任され、経済小説を地で行く騒ぎになった。

造船・重機業界では、売上高で川崎重工が2位、三井造船が5位のポジションにある。ただ、三井造船は造船の比率が高いうえに前期は最終赤字。川崎重工側には、事業統合後にも赤字なら三井造船側から追加負担を求められるリスクがつきまとい、これが今回の社長解任につながったようだ。

今となっては幻だが、川崎重工は三井造船との統合で、子会社の三井海洋開発を手に入れたかったという見方が造船業界で流れている。三井海洋は浮体式の原油採掘・貯蔵設備の大手で、増益増配を続ける優良会社だ。最近では洋上LNG(液化天然ガス)タンクの事業化も進めている。

このため、アナリストからは「三井造船を買収した後、先細りの造船部門を分離してアジアなど他国に売却し、三井海洋だけを残すのが川崎重工のベストシナリオだった」との指摘も出ている。

また、川崎重工・三井造船の統合交渉入りが報道された際、川崎重工が全面否定するコメントを発表したことを東証が問題視している。造船・重機や電機業界は記者クラブ制度がないため、報道各社は個別に取材先企業と接触するしかない。今回も「川崎重工首脳陣に密着して事前取材していたのは大手経済紙と業界紙くらい」(通信社記者)とか。造船・重機メーカーは、自動車や銀行などと違って投資家の目に入る情報量も少ない点には注意を。

ホウスイ、井関農機、丸山製作所の思惑株セットが人気?

大王製紙の創業家社長がグループ企業の資金をギャンブルにつぎ込んで逮捕されたのが一昨年11月。大王製紙は北越紀州製紙の持分法適用会社に収まって混乱は収束したかに見えるが、複雑な資本構成は相変わらずだ。

というのは大王製紙の筆頭株主は北越紀州製紙だが、2位以下には依然として愛媛製紙、カミ商事、大王海運など?変わりばえしない〞名前がある。これらは実質的なグループ企業で、持ち株合計で北越紀州にほぼ並ぶ。大王は北越紀州の要求する不祥事調査を目的とした外部委員会設置をなぜか拒んだことがある。

この記事は「WEBネットマネー2013年9月号」に掲載されたものです。