ロンブー淳率いるヴィジュアル系バンドjealkb、ランキングライヴ「二十薔薇ノ推曲2013」レポート

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haderu――「ジュアラー(jealkbのファンの名称)のために、何か楽しいこと出来ないかな? と考えてやり始めたこのイベントライヴも、今回で4回目になりました!」(haderu=ロンドンブーツ1号2号の田村淳)

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haderuはこの日、初めてのMCでそう言った。
そう。8月3日渋谷O-EAST。この日、ここで行われたjealkbのライヴは、ジュアラーたちの投票によって選ばれた上位20曲を、そのままライヴのセットリストにするという『ランキングライヴ』だったのだ。

haderuの言ったとおり、このランキングライヴは、今年で4回目。始まりは、2010年の夏。恵比寿LIQUIDROOMの『追薔薇ノ演〜Reguest Live〜』から、毎年夏には決まってこのランキングライヴを行ってきたのである。(2回目は2011年渋谷O-EAST『二十薔薇ノ推曲2011』、3回目は2012年渋谷O-EAST『二十薔薇ノ推曲2012』)

すっかり夏の風物詩となったこのライヴだが、初回はhaderuがボーカルを務めるメイン曲を押さえ、ナント、ediee(=ニブンノゴ!の大川知英)がメインボーカルを取る「ト或コイ」が1位を獲得したことから、haderuは、なんとか巻き返しを図ろうとジュアラーたちに懇願するも、翌年2011年の1位も「ト或コイ」であったのだ。そんなオチもジュアラーたちの仕業か(笑)、ファンたちと一緒に作るライヴを彼らも毎年楽しみにするようになった。

そして、3年目の2012年のランキングライヴでは、「ト或コイ」が「恋する日曜日」に1位を譲り、2位に退くという逆転セットリストが完成。みんなで作り上げたその結果に、会場は大盛り上りしたのだった。

2013年8月3日渋谷O-EAST・18時ちょうど。いよいよ4回目となる『二十薔薇ノ推曲2013』がスタートした。

その幕は、20位の「瞳・華」から開かれた。
そして、間髪入れず、ニコニコ生放送で自らが掲げた、“1週間で1曲作る”という課題の中で、ファンたちのコメントを繋ぎ合わせて歌詞にしたという企画曲「珍満」、メンバー全員が楽器を置いて歌って躍る“見せ曲”「傷心マキアート」、これまたhaderuのイタヅラから生まれた「十人十色」と、メンバーの予想を絶するランクイン曲たちが次々と届けられていった。

通常、セットリストとは、ライヴの流れを重視し、同じテンポ感、同じ空気感の楽曲を並べていくものなのだが、ランキングライヴとあって、メロウな楽曲の次に激しい楽曲が置かれたり、煽り倒したかと思えば、いきなりアッパーでとことんキャッチーな楽曲が続くという、なんとも凸凹な並びで届けられたのだ。しかし、そんなセットリストこそ、このランキングライヴでしか見ることの出来ない特別な流れでもあり、メンバーもオーディエンスも、敢えての、その歪な流れを楽しんでいた。

しかし。ライヴ中盤、「makemagic」「キワダタサレタ美貌」という、同シングルの表題曲とカップリングという、実に美しい流れが、偶然にも11位10位というランキングで並べられて届けられたのだった。

――「これはジュアラーが起こした奇跡だよ!」(haderu)

とhaderuは叫んだ。そんな奇跡も、ならではの見せ場。予期出来ない流れは、いつもの盛り上りとは違う空気感を作り上げていた。

そして、9位には、まだ、彼らがmofto(G)(=元ガラクタパンチの菊池健一)とchaos(key)(=元ハローバイバイの金成公信)を含む7人編成で活動していた頃の曲「HONEY」もランクインし、ステージの両脇に設置されたヴィジョンには、「HONEY」を7人で演奏していた結成当初の思い出の映像が流され、彼らが遊びではなく、真剣に音楽を続けていることを証明する場面となったのだった。

いよいよクライマックス。トップ3の発表に会場は静まり返った。
3位は昨年1位だった「恋する日曜日」。1位候補が3位に出たこともあり、ジュアラーたちは2位1位の予想が大きく狂った様子。そんな静まり返った空気の中、2位と発表されたのは、hidekiがメインボーカルを取るデス曲「DISCHARGE」だった。

「DISCHARGE」の上位ランクインは予想外とあってざわつく会場に1位の発表ナレーションが響きわたる。
10,783票を獲得し、見事2013年のランキングライヴの1位に輝いたのは、edieeがメインボーカルを務める「ト或コイ」だったのである!

haderuとhideki(=ニブンノゴ!の森本英樹)をバックダンサーに、ステージ中央でイキイキと声を張るediee。まさかの(いや、ジュアラーたちの思惑通りだったのかも・笑)展開に、会場はこの日一番の盛り上りを見せたのだった。

――「ちょっと待って! 俺、3曲目以降歌ってないんですけど!」

というhaderuの一言に、メンバーもジュアラーも大爆笑。
こんな展開こそも、このランキングライヴの醍醐味といったところだろう。

アンコールでは、夏をイメージしてelsa(=元チープスープの衛藤幸生)が作ったという、hidekiのデスボーカルから幕を開ける、ロックとレゲエと沖縄民謡が同居した、激ロックナンバー「Firebird」を初披露してジュアラーを魅了した後、ラストは、ジュアラーのために作った曲「jealize」で締めくくったのだった。

より重く、安定感を増したドラミングで全体を支えていたelsa、低音を支えながらも、ときおり絶妙なアタック感でスラップを差し込むdunch(=じゃぴょんの桑折貴之)、通常プレイはもちろん、曲中にギターを肩に抱え、エンタテイメントなギタープレイを魅せてくれたediee、コーラスやバイオリン(もちろん、エアー)やダンスでステージを華やかに盛り上げていた名パフォーマーのhideki、ヘヴィナンバーとメロウなナンバーを表現力豊に歌い上げていたhaderu———。
彼らとジュアラーが築き上げてきた歴史を感じさせてくれたランキングライヴは、彼らが本物のバンドに成長したことを証明していたように思う。

そして。彼らはこの日、11月1日(金)を皮切りにSiM/NOISEMAKER/ギルガメッシュと4マンで東名阪をまわる対バンツアー『Vampire Circuit 2013』と、10月5日の名古屋E.L..Lを皮切りに、全国4ヵ所をまわるツアー『丞昇薔薇ノ気流』を発表し、このツアーのファイナルとなる2014年1月4日に、初の座席指定ワンマン・渋谷公会堂が決定したことを発表し、春には、ニューアルバムをリリースすることを告知したのだった。
(※この告知の流れで、12月18日にhidekiの第2子誕生することを発表したのだった・笑)

そうそう。そしてもう1つ。ライヴ中のMCの流れから、【2014年のランキングライヴは上位80曲を2日に分けて届けること】を約束していたことも、ここに証拠として書き足しておくことにしよう。

dunchdunchedieeediee
edieeelsahaderu
haderuhideki

ライター:武市尚子
カメラマン:山田晋也