日本株と同様、6月の新興国株市場は全面安に。世界1位、2位の経済大国である米国と中国が金融政策を見直す動きが世界中の株式市場を揺るがした。混乱は年後半以降も続くのか?


米国の金融緩和縮小懸念と、中国での流動性逼迫懸念によって、6月の新興国株相場は全面安となった。

株安の震源地である中国では、放漫な貸し付けによって多額の不良債権を抱え込んでいるとみられる「シャドーバンキング(影の銀行)」への資金の流れを絞り込むため、銀行への資金供給を縮小するとの見方が広がった。これが流動性の逼迫を招いて銀行の資金繰りを悪化させ、中国経済そのものにも致命的なダメージを与えかねないとの強い懸念が市場を包み込んだ。

中国人民銀行(中央銀行)が6月24日、銀行に流動性管理を強化するように指示する通知を出すと、中国本土株の代表的なインデックスである上海総合指数の同日終値は、1日の下げ幅としては2009年8月31日以降で最大となる109・860ポイント(5・3%)安に。同日の上海総合指数と香港ハンセン指数は、それぞれ節目である2000ポイントと2万ポイントを割り込んだ。

上海株相場の暴落は、中国との経済関係が深い新興国の株式相場にも波及した。

中国向けに大量の資源や農産物を輸出するブラジルのボベスパ指数は6月27日までの1カ月間で15%下落。同じく経済的な結びつきが深い米国の株安や、2014年サッカー・ワールドカップ大会の開催などに反対するデモの動きも、ブラジル株相場に悪影響を及ぼした。中国が最大の貿易相手国である韓国のKOSPI(韓国総合株価指数)も同じ期間に7%下落した。

ただ米中の中央銀行は、ともに市場の不安を抑えようと躍起になっており、6月末時点では、株価に下げ止まりへの期待も見え始めている。



※グラフは2013年6月3日〜2013年7月1日の月間騰落率。

この記事は「WEBネットマネー2013年9月号」に掲載されたものです。