コロコロPKは過去の遺物だ!

一時期大流行したコロコロPKという技。遠藤保仁さんが流行させたその技は、PKにおける最終奥義かと思われていました。動き出してから徐々にスピードを緩め、蹴りそうで蹴らないという間を作る。すると相手GKは我慢しきれなくなって、先に動いてしまうという寸法。遠藤さんはこの技で世界のGKを動かし、逆側に人をナメたようにコロコロ転がるシュートを転がしてきました。

この技の恐ろしいところは、二の矢があること。相手GKがどちらかに動いてしまえば、体重移動をもう一度ゆり戻すことは難しく、逆側のボールへの対応はできなくなる…これが一の矢。そして二の矢は、万一相手GKが蹴ったのを見てから反応するタイプであった場合は、ゴール隅に強めに蹴り普通に入れること。まったく体重移動をしない状態から、ボールより早くゴール隅に到達することは極めて困難です。動けば死ぬ、動かなくても死ぬ…必殺の奥義がコロコロPKだったのです。

しかし、この技にも弱点はありました。それは、相手を動かすためにコチラも助走スピードをじょじょに落としているため、すごく強いボールは蹴れないという点。これにより、相手GKがまったく動かないタイプだった場合は、自分の得意なほうに強く蹴ることになるので、かなりコースを限定されてしまうのです。コチラのシュートが少し真ん中に寄ったりすると逆に止められやすくなってしまう…そんな諸刃の刃だったのです。

それでもこの技はまだまだ通用すると思われていました。キン肉マンがキン肉星王位争奪編において、ミキサー大帝にキン肉ドライバーを仕掛け、たとえ火事場のクソ力がない超人強度95万パワーの状態でも、キン肉ドライバーの破壊力はまだまだミキサー大帝の肉体を破壊するに十分であると確信していた程度には。

しかし、今夜コロコロPKは完全に敗れました。

完全に過去の遺物と化しました。

恐るべき男、アレックス・サンターナの舞技によって…。

ということで、コロコロPKを歴史の闇に葬り去った、湘南ベルマーレGKアレックス・サンターナさんについてチェックしていきましょう。


◆ブラジルから来たサンターナだと!?何かヤバそうな予感!

ブラジルからサンターナが来た。その名はトラウマのように刻まれています。キャプテン翼、主にワールドユース編に登場する「サッカーサイボーグ」の異名を持つ天才サッカー少年。見た技はすぐに模倣することができるという恐るべき能力を持ち、「黒い大空翼」といった雰囲気の、キャプ翼界でも有数の選手です。

↓完全に横道ですけど、どれぐらいサンターナという男に恐怖しているのか、僕の気持ちを感じてください!



トルネードアロースカイウイングシュートというのは、トルネード投法のように回転しつつ、足を引っ張って弓をしならせる感じにし、一回地面を蹴ってダフッたときの勢いで強烈なシュートを放つという技だ!

リーチ、一発、ツモ、タンヤオ、ピンフ、三色、イーペーコー、ドラドラ、8000オールです!みたいな恐るべきシュートなのです!





そんな恐るべき名を持つ男・サンターナ。所属する湘南ベルマーレのサイトにはその略歴が記されています。1989年生まれの23歳。特徴は「シュートストップやクロスのハイボール処理に定評があるGK。またキックの精度も高い」とのこと。まるで完璧超人か何かのようなプロフィールではありませんか。

↓これがブラジルから来たサンターナ君です!


ってオイ!ホントに23歳なのか!誰か確認したのか!

本人が言ってるだけじゃダメだぞ!

この「ひっくり返すと別の顔になる絵」は最低でも30代以上の遊びだろ!


そしてサンターナ君は見た目やプロフィール以上にやってくれる選手の模様。移籍後即スタメンという重用ぶり。その期待に応える奮闘。触れ込みに偽りナシの好セーブ連発で、チームの2-1勝利に大貢献。川崎が負けたとか、湘南が買ったとかではなく、サンターナ君が勝ったという感じにさえしてしまったのです。

特に恐ろしかったのが後半終了間際の、川崎・大久保とのPK対決の場面。サンターナ君は「相手の動きを見てから蹴る」などということは決して許さない、ブラジル仕込みの舞技を繰り出したのです。「動いたら逆を突かれる」のではなく「ずっと動いているのでどっちに動くつもりかわからない」という、驚異の連続フェイントで…!

↓ルール違反ではない!サンターナ君は確かにゴールライン上にいる!


何だコレwwwwwwwwwwwwwwwwwww

途中、田舎のゴーゴーダンスみたいだなwwwww

逆にコレ真ん中蹴ったらいつでも入りそうwwww





GKはどちらに蹴られてもいいように真ん中にいるはずだ、という固定観念。しかし、実際には野球などでも打者によって守備位置を変えるように、相手によって変えてもいいはず。サンターナ君はこのわずかな時間に無数のフェイントを繰り出しながら、守備位置を変えています。最初に大きくゴール右に寄って「左に蹴るといいよ」というエサを撒いてからのセンター戻りーの、右戻りーの、左進みーの、右戻りーの、戻りそうで戻らーずの、手だけ戻りーの、戻らーずの、左進みーの、止まりーの、戻りそうで左進みーのというライン上ダンス。

何かこれだと、キックフェイントっぽい助走の変化とか混ぜた大久保さんも、どの動きに対してどう引っ掛けて、相手がそれでどう動いたのかまったくわかりません。もちろん、見ていてもどちらに動くつもりかはまったくわかりません。コロコロ転がるしょぼいシュートでゴールを許すケースはあるかもしれませんが、逆を突かれることはないでしょう。本人が「突かれてないっす」「断じて突かれてないっす」「むしろ俺が逆突いた感じっす」と言い張れば、本人がそう言うならそうなのかなと思うしかないですからね…。

↓敗れた大久保さんも「仕方ない」と諦め状態!
<川崎・大久保、痛恨のPK失敗「仕方ない」>

J1第18節(31日、川崎1-2湘南、等々力)川崎は1-2の後半終了間際にレナトが倒されてPKを獲得したが、大久保が左ポストに当てて外した。痛恨の失敗に「自信があったけど仕方ない」と、悔しさをかみしめた。

http://www.sanspo.com/soccer/news/20130731/jle13073123210016-n1.html

<画像:頭クラクラしてきちゃった大久保さん>
http://www.sanspo.com/soccer/photos/20130731/jle13073123210016-p1.html

どうでもいいけど、大久保さんより8つも年下ってやっぱりオカシイだろ!

38歳じゃないのか!38歳っぽい気がするぞ!

もはや蹴る側も助走中にバイブみたいに震えるとか、何かしないと勝てないwwww





今後、サンターナ君とのPK対決に挑むみなさんに、僕からアドバイスです。サンターナ君がもしこの舞技を繰り出してきたら、こちらも小刻みに震えながらできるだけ時間を稼いでください。サンターナ君の集中力はおそらく30秒くらいでキレるはずです。それ以上、踊り続けたことはたぶんないでしょうから。

そのときサンターナ君は少し休憩するでしょう。そこをズドンと突けば、踊り部分のVTRがYoutubeで大人気となるって寸法です。最終的にはサンフレッチェ広島とのトリックPK頂上対決に挑み、「両方とも後ろ向きでスタート」とか「両方とも左右に揺れてる」とか「両方とも一回バックする」とか、そういう奇跡を演じてもらいたいものですね。


ゆっくり蹴れ!ゆっくり蹴って止められた方が面白動画になる!