「国体」という言葉を聞くと、「国民体育大会」を連想する方も多いかもしれません。実は、この「国体」とは、戦前の日本では「天皇が統治する国家体制」を意味する言葉として、重要な役割を果たしていました。

 しかし、戦後の日本を占領統治したGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が、教科書の検閲基準の1つとして「国体」という語の使用を禁止。それ以来、教科書に限らず、この言葉が使用される場面は少なくなりました。そして、日本はいつしか、世界で最も愛国心の低い国と言われるようになったのです。

 東日本大震災を経験し、日本人が「日本」に関心を寄せるようになった今こそ、国体について考える必要があるのではないか。そのような志のもとに刊行されたのが、書籍『日本人の原点がわかる「国体」の授業』です。

 本書を上梓したのは、明治天皇の玄孫としても知られる法学者の竹田恒泰氏。戦後、皇族を離脱した竹田家の出身です。竹田氏は、「日本国憲法」や日本最古の歴史書である『古事記』などを論拠に、日本の国体に迫ります。

「国体こそが日本の建国の精神を具現化したものである」と明言する竹田氏。日本には、中国のマルクス・レーニン主義のように明文化された建国の精神がありません。しかし、日本の国の成り立ちやその2000年にも及ぶ歴史を振り返ったところ、竹田氏は日本の建国の精神こそが「和」であることに気づいたと言います。

 和とは、「自分のことは後回しにする精神」であり、日本における和が『古事記』や『日本書紀』の時代に既に確立されていたと指摘。今から約1800年前の仁徳7年。百姓が困窮した際に、時の仁徳天皇は3年間徴税をやめました。そして、「国民の幸せのために天皇がある」と明言したと言うのです。

 竹田氏は、「国民のための天皇であり政府であるという思想を、現在に至るまで持ち続けてきたことが、二千年以上にわたって皇室とわが国が続いてきた理由の一つです」と、現存する国の中で最古の国である日本が、さしたる反乱や革命もなく続いている理由を分析しています。

「日本は三世紀から『宗教の自由』を認めていた」「『古事記』にノーベル賞を」「政治が良くなれば日本は良くなる」などの主張が展開されている本書。どの世代でも分かりやすく読める内容・構成です。

 竹田氏の著書『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『日本人はなぜ日本のことを知らないのか』は累計50万部のベストセラー。独自の日本論で注目を集める著者の最新刊では、学校では教えてくれない「日本にとっていちばん大切なことは何か」を学ぶことができるでしょう。



『日本人の原点がわかる「国体」の授業』
 著者:竹田 恒泰
 出版社:PHP研究所
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