■専門家のブログからいち早く取引を開始

 私の投資歴は10年以上にもなりますが、本職は一級建築士。金融の知識に関してはド素人でした。ところが、今では5000万円以上もの資産を築き上げ、さらに堅実に資産を増やし続けています。幾度も失敗を重ねてきましたが、今回はその教訓を生かしているからこそ、今日の成績があると思います。

 06年のライブドアショックで手痛いダメージを負ったこともあり、ここ数年は為替取引のほうに目を向けていました。しかし、昨秋から株取引にシフトし始めました。まだ、政権交代の気配が感じられなかった頃のことです。

 その理由は専門家たちのブログを細かくチェックし続け、彼らの言うことを自分なりに調べた結果、その言葉に納得できたから。伝説のディーラーとして知られる若林栄四さんは「2012年で円高は終わり」と予想していました。また、経済評論家の菅下清廣さんも「2012年こそ株の買い時」と言っていました。今でも彼らの情報は投資を検討するきっかけとなっていますが、もちろん自分自身で検証することは怠りません。

 また、Jリート(不動産投資信託)が景気の先行指標になるという意見もあり、実際にリートが上がり始めたので、確信しました。

■株で儲けた利益は分散投資へ

 ですから、最初はケネディクスなどの不動産株を主に買い、安倍政権が大胆な金融緩和を行なうとわかってから、金融株を買いました。オリコ、Jトラストなどの消費者金融や全国保証などの不動産銘柄も買いました。

 特に成績がよかったのはオリコ。思い切って勝負をかけて、320万円ほどの利益になりましたね。

『会社四季報』などで業績を見ますが、最も注目している項目はEPS(1株当たり利益)。これが年々、末広がりに大きくなっている銘柄は期待できます。これも、日本一の個人投資家として知られる竹田和平さんの銘柄選びの受け売りですが(笑)。

 加えて、やや専門的ですが、PEGレシオという予想株価収益率(PER)をEPSの予想成長率で割った数字も使っています。詳しくはネットのサイトなどで見てほしいのですが、株価が割安か割高かを判断する指標のひとつです。今も保有しているエニグモやリブセンスは指標のうえではかなり先行きが期待でき、2年で10倍への大化けも見込んでいます。

 一方、失敗から学んだ教訓としてはすべてを株に投資しないこと。ライブドアショックの時は持っている株がすべて下がり、改めて分散投資の大切さを学びました。

 おかげで09年のリーマンショックでも損をせず、今では株の利益のすべてを次の株に回すのではなく、投資信託や外貨、不動産系の商品などにバランス良く投資しています。それとは関係なく、毎月1万円は必ずコツコツと投資信託も買ってもいます。

 まだまだ息の長い上昇基調が期待できると思いますが、今後も無理をせず、堅実な投資を実践していきたいと思いますね。

建築業 結城たろうさん(42歳)

一級建築士として独立するも、本業での収入が振るわず、将来のために資産運用を始めた。妻も投資を応援してくれているそうだ。

株価10倍期待の銘柄も鋭意?仕込み?中! 5000万円を稼ぎ出したライブドアショックの教訓

将来の夢は建築士として大きな実績を残すこと。学生時代のヨーロッパ旅行の際に行なったスケッチを、今もその糧にしている。

〈結城さんのマイルール〉

●専門家のブログを細かくチェック
若林栄四さんや菅下清廣さんなど、有名な金融の専門家たちのブログは逐一チェック。それをきっかけに自分の分析を加えて判断。

●狙った銘柄は四季報で業績を確認
いつも『会社四季報』は手元に置き、気になった銘柄の業績には一通り目を配る。売り上げや営業利益などもしっかり確認する。

●EPSが末広がりの業績は期待大
四季報を見る時の最重要ポイントはEPS(1株当たり利益)が末広がりかどうか。この数字が大きくなっていれば、期待が大きい。

●専門的な計算式で多角的に分析
予想株価収益率(PER)をEPSの予想成長率で割って出る数字(PEGレシオ)が1以下なら割安、1を超えると割高と判断している。

●儲けたお金はリスクの低い投資へ
儲けたお金はリスクの低い投資信託や不動産の購入に回し、分散投資する。それ以外にも投資信託を毎月1万円購入している。

【結城さんの投資実績】

銘柄/コード投資金額利益概況
保有中エニグモ
(マ・3665)
90万円50万円3月中旬の株価9400円台の頃に100株程度を購入。今では株価が1万4000円まで上がり、50万円ほどの含み益。
ケネディクス
(東1・4321)
270万円100万円株価が2万円台だった1月初旬に複数回に分けて20株以上購入し、株価が3万円程度にまで上がった2月中旬頃に売却。
タカラバイオ
(マ・4974)
160万円100万円株価800円台だった1月初旬に2000株ほどを買った。1月末に株価1300円台で売却して100万円の利益を獲得。
保有中リブセンス
(東1・6054)
300万円300万円2月後半、株価3600円台で800株ほど購入。現在株価は7000円台まで上がり、300万円ほどの含み益がある。
全国保証
(東1・7164)
240万円120万円1月末から2月にかけての株価2000円台の時に1200株ほど購入。株価3000円台の3月中旬まで保有して売却した。
Jトラスト
(大2・8508)
300万円100万円株価が1700円台だった1月から2000株程度を購入。4月の株価3000円台まで売買を繰り返し100万円ほどの利益。
オリコ
(東1・8585)
500万円320万円株価200円台だった1月初旬から1万5000株ほどの売買を繰り返す。最終的には株価300円台の2月に売却して利益確定。

※「東1」は東証1部、「大1」は大証1部、「マ」は東証マザーズ、「JQ」はジャスダック市場の略。取引に際しては最新の情報を十分にチェックしたうえで、自己責任で行なってください。