国連の親善大使も務める来日中のアンジーが性的暴力問題に提言!/[c] 2011 GK Films, LLC. All Rights Reserved.

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言わずと知れたハリウッドの名女優、アンジェリーナ・ジョリー。現在、夫・ブラッド・ピットとともに来日中の彼女が、長編の監督に初挑戦した『最愛の大地』(8月10日公開)の特別試写会のために渋谷の国連大学に登場し、紛争地域の性的暴力を撲滅するためのスピーチを行った。

【写真を見る】アンジー初の長編映画監督作に込めたメッセージとは?

ボスニア・ヘルツェゴビナの内戦を背景に、かつて恋人だった男女が収容所で敵同士として再会してしまう状況を描く『最愛の大地』。身分や立場を超えて2人の思いは燃え上がるが、一方で戦争は激化の一途をたどっていた。酸いも甘いも経験してきたアンジーだからこそ描ける深い愛のドラマとなっている。

国連の難民高等弁務官事務所で親善大使を務めるなど、メディアが作り上げた“スキャンダラスな女優”というイメージとは裏腹に、社会問題に対しても深くコミットしてきたアンジー。今回のスピーチでは、映画という方法を通じてそれらの問題を見極めたかったと明かした。「私がこの映画をつくったのは、ボスニアでの戦争について、私が当時理解していなかったことがたくさんあったからです。それは、私たちの多くが現在なお苦しんでいる問題でもあります」。

「性暴力が、民族浄化の手段として大規模に用いられました」。アンジーが訴えるのは、戦争時の性的暴力を撲滅だ。「私たちの目標は、かつてのボスニア、そして現在のコンゴやシリアのように、性暴力を戦闘の手段として使い、処罰をのがれるという状況が世界で起きることを、これ以上絶対に許さないことです」。目標を強く訴えたアンジーは、「力を合わせれば、こうした悲劇を二度とくり返させないことができます。過去を変えることはできませんが、未来はそう、私たちの自由になるのです。そして、あなたはその未来のカギを握るひとりなのです」とスピーチを締めくくった。

本作では戦争のモチーフを真っ向から描き、女性差別の問題も絡めて描く。決してお金と時間を持て余したスターが余暇で作ったような作品ではない。彼女は本作に続く長編第2作でも戦争の問題を扱うと発表しており、早くも本格的な監督業へと踏み出す様子を見せている。

監督に転身を遂げた女優と言えば、ジョディ・フォスターやソフィア・コッポラなどの名前が浮かぶ。それらの女優と比較しても、アンジーは社会に対する強い問題意識によって動かされていると言えるだろう。名女優は名監督になれるのか、あなたの目で確かめていただきたい。【トライワークス】