投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、7月29日〜8月2日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は、30-31日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で、フォワードガイダンス(将来の金融政策指針)が改善される可能性が高まったことで、上値が重い展開が予想される。リスク要因として、ポルトガル、スペイン、ギリシャ発の欧州債務危機、中東の地政学的リスク、中国の金融・通貨政策の変更などを想定しておくべきか。

【連邦公開市場委員会(FOMC)】(30〜31日)
 7月末の連邦公開市場委員会(FOMC)では、31日に発表予定の米国4-6月期の国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比年率+1.1%)や2日に発表予定の米国7月の雇用統計(予想:7.5%、+17.万人)などの経済指標が知らされていると噂されている。
 
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ヒルゼンラス記者は、「米連邦準備制度理事会(FRB)は、長期金利の低下を目指し長期にわたり緩和策を維持する姿勢を示すフォワードガイダンスへ改善。失業率目標を6.5%から6.0%へ、インフレ目標を2.5%から1.5%へ引き下げる可能性」と報じている。

【米国4-6月期の国内総生産(GDP)速報値】(31日)
 米国の4-6月期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率+1.0%と1-3月期の+1.8%から減速することが予想されている。前期比年率+1.0%を割り込む可能性もあり、ネガティブ・サプライズならば、米国連邦準備理事会(FRB)の資産購入プログラムの縮小開始は先送りされることになる。

【英国中銀と欧州中銀の金融政策】(1日)
 欧州中央銀行定例理事会でフォワードガイダンスを受けた追加量的緩和が打ち出された場合、ユーロ売り・円買い材料となる。英中央銀行金融政策委員会でフォワードガイダンスが導入され、追加量的緩和が示唆された場合、ポンド売り・円買い材料となる。

【米国の7月の雇用統計】(2日)
 米国7月の雇用統計は、失業率が7.5%(6月7.6%)、非農業部門雇用者数が前月比+18.4万人(6月+19.5万人)と予想されている。7月末の連邦公開市場委員会(FOMC)では、7月の雇用統計が前もって知らされているとの噂もあり要警戒か。

 7月29日〜8月2日に発表される主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)7月消費者信頼感指数− 30日(火)日本時間午後11時発表
・予想は、81.0
 米国株式市場(NYダウ)は7月中旬に年初来高値を更新。底堅い動きを続けている。雇用情勢はやや回復基調にあるが、個人消費の伸びはやや鈍化している。7月ミシガン大消費者信頼感指数速報値は小幅低下。コンセンサスは妥当か。

○(米)7月ADP雇用統計− 31日(水)日本時間午後9時15分発表
・予想は、前月比+18.4万人
 調査期間である7/12を含む週の新規失業保険申請件数は、33.4万件←6月35.4万件と減少した。失業保険継続受給者数もやや減少しており、コンセンサスは妥当か。

○(米)4-6月期国内総生産− 31日(水)日本時間午後9時30分発表
・予想は、前期比年率+1.0%
 今年1-6月期の小売売上高は前年比+3.7%だが、5月までの自動車販売がまずまず順調だったことが影響しており、個人消費が加速していると判断されていない。6月小売売上高は前月比+0.4で5月実績を下回った。貿易収支は、6月未発表ながら4月と5月の平均は-426億ドルと、赤字額は1-3月期平均の-412億ドルを上回っている。コンセンサスは妥当か。

○(米)7月雇用統計− 8月2日(金)日本時間午後9時30分発表
・予想は、非農業部門雇用者数が+18.4万人、失業率は7.5%
 調査期間である7/12を含む週の新規失業保険申請件数は、33.4万件←6月35.4万件と減少した。失業保険継続受給者数はやや減少した。他の雇用関連指標を考慮すると、7月の非農業部門雇用者数は6月+19.5万人を下回る可能性がある。失業率は7.5%に低下する見込み。

 主な発表予定は、29日(月):(米)6月中古住宅販売仮契約、7月30日(火):(日)6月完全失業率、8月1日(木):(米)7月ISM製造業景況指数。

【予想レンジ】
・ドル・円95円00銭〜100円00銭