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猛暑といわれる今年の夏。節電したいけれど、ついついエアコンのリモコンに手が伸びてしまいますよね。エアコン、冷蔵庫、扇風機……暑い夏を乗り切るために、電気なしではいられない私たちですが、考えてみれば暮らしの中にこれほど電気が普及したのは戦後から。では電気のなかった江戸時代の人たちは、どうやって夏を過ごしていたのでしょうか。

【究極のサマータイム】

江戸時代の生活は、日の出とともに起きて活動を始め、日の入りとともに寝るのが一般的でした。しかも、江戸の時刻は「不定時法」で、日の在るうちを昼、日が暮れれば夜とし、昼夜をそれぞれ6等分して、これを一刻(いっとき)として時間を計っていました。ですから、夏の朝は特に早く、涼しいうちにかなりのことができたと思われます。

日の出30分前を意味する「明け六つ」には、銭湯や商店、芝居小屋などもオープン。灯りをともす燃料が大変高価だったため、太陽の光を照明代わりに少しでも長く活動するための知恵だったのですが、これぞ究極の「サマータイム」! 多くの人は、夕方には仕事を終え、日没までに夕食を食べて入浴し、夕涼みをして過ごしたようです。

【暮らしの工夫】

吉田兼好の「徒然草」にも「家のつくりようは、夏をむねとすべし」とあるように、昔から日本の建物は夏向きに風通しが良いように造られていると言われています。お金持ちの商家では窓に涼しげなすだれをつけた家もありましたが、庶民は、よしずや蚊帳を利用して窓や障子を開け放ち、うちわで涼をとりました。

「行水」も庶民には一般的。夏の夕刻にたらいに水をくんで汗を流すのが、庶民の夏の楽しみの一つだったようです。また、「打ち水」は道の土ぼこりを抑えるためのものだったといいますが、当時はすべての道が土。朝夕に水をまくと、けっこうな冷却効果があったのではないでしょうか。

【夏ならではの楽しみ】

江戸が夏を迎える旧暦6月には、隅田川の川びらきが始まり、両国橋で花火大会も開催されました。隅田川は「大川」と呼ばれ、江戸っ子の川遊びの一大スポットでした。川辺には、芝居小屋のほか、てんぷらやすし、餅など、いろいろな食べ物を売る屋台が並んだそうです。小舟に乗って涼をとる「舟遊び」も盛んで、商家の旦那衆は毎晩のように屋形船を浮かべて楽しんだといいます。

また、夏になると、涼しげな音を響かせる風鈴や鈴虫、金魚、朝顔などの物売りが、町中のあちこちを売り歩いていました。ところてんや、「水菓子」といってウリやスイカも売られ、庶民に大人気。氷こそ庶民には手の届かない高級品でしたが、涼しげなモノや食べ物で、夏の暑さをやわらげていたのですね。

江戸時代は現代よりも若干涼しかったようですが、電気のなかった時代の自然なライフスタイルは、夏を快適に過ごすうえで参考になる部分が大いにありそう。まずは、太陽とともに早寝早起きから始めてみます?

桜糀はな(エフスタイル)