西島秀俊が演じる本庄季郎。二郎もその腕を認める友人でライバル的な存在だ/[c]2013 二馬力・GNDHDDTK

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宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』(08)以来5年ぶりの最新作として公開され、週末だけで約10億円もの興収を記録するなど、大ヒット間違いなしのスタートをきった『風立ちぬ』(上映中)。零式艦上戦闘機“ゼロ戦”の設計者・堀越二郎と同時代に生きた文学者・堀辰雄をモチーフにした主人公の声を演じた庵野秀明をはじめ、これまでのスタジオジブリ作品同様、本職の声優ではないボイスキャストが話題を呼んでいるが、その中でもいい味を出しているのが西島秀俊だ。

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彼の役どころは、二郎の大学生時代からの友人である本庄季郎。三菱内燃機株式会社に入社してからは一緒にドイツ出張にでかけたり、出演シーンはさほど多くはないが、常に二郎の側にいる重要な役だ。そんな本庄を感情をあまり表に出さないおさえた声で渋く演じているのだ。

西島は三鷹の森ジブリ美術館配給のフランスアニメ『夜のとばりの物語』(12)でも声優に挑戦していたが、それ以前にもCMやテレビ番組のナレーションなども担当しており、実写作品で見せる派手さこそないものの、安定した演技はもちろん、彼のその“声”に魅力を感じていたという人も少なくないはず。

西島以外にも、ヒロインの声を演じた瀧本美織や、二郎の上司・黒川の声を演じた西村雅彦、伝説の飛行機製作者カプローニの声を演じた野村萬斎ら、彼らの声優としての巧さはいうまでもない。もはや見ること自体が国民的行事になりつつあるスタジオジブリの作品だが、あらためてボイスキャストの演技に注目して見てほしい。【トライワークス】