株主用無料宿泊場所の風景:(C)TVh「けいざいナビ北海道」

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 人口8000人弱の北海道東川町。特に観光名所もないこの町だが、わざわざ町外から婚姻届を提出しにやってくるカップルや「株主制度」という名称のもとで全国から集められた6000万円ものふるさと納税、企業のお金などを惹きつけている。

 その理由はなぜか。

 民間目線での地道な取り組みが地域活性化につながるという事例を、テレビ北海道で担当している番組「けいざいナビ北海道」で取り上げた。他の地方の地域活性化にもつながるヒントがたくさんあったので、その取り組みを今回は紹介する。

実はどこの市町村でも提出可能な婚姻届け

 皆さんはご自身が書いた婚姻届がどんなものだったか記憶しているだろうか?テレビドラマでプロポーズの際に自分の名前と印鑑を書いたものを渡すなんてシーンがあったりするので、本来はロマンチックかつドラマチックな存在だ。

 しかし、現実にはドタバタと仕事の合間に区役所に届け出て、ハイおしまい、ということが多いのではないだろうか。私もそうだった。通常の婚姻届は茶色の味気ないものだ。

 それが東川町の場合、婚姻届はピンクである。しかも、その婚姻届の控えを厚紙でできた写真盾のようなものに入れて夫婦はもらえるのだ。控えがもらえるピンクの婚姻届、女性なら心が動くのではないだろうか?

 実は、婚姻届は住民登録をしている市区町村に届け出るものと思い込んでいる人が多いと思うが(私自身も今回までそうだった)、実際は旅行先の市町村など、どこで提出しても構わない。

 このピンクの婚姻届を導入して以降の東川町に届け出られる婚姻届の、実に7割は東川町以外の場所に住んでいるカップルによるもので、本州からもやってくるそうだ。たかがと言うと大変失礼だが、婚姻届だけで町外から人を呼び込める、あるいは観光ルートに加えてもらえるならお安いものである。また、後で登場するがこの東川町は写真の町として売り出しており、婚姻届の控えは写真と一緒に保管することができる仕組みとなっている。

株主はタダで町に宿泊できる

 以前、当コラムで東川町が運営するユニークな株主制度についてご紹介したことがあるが、今回実際に東川町に取材で訪問してみて、改めてこの株主制度の魅力を実感してきた。

 まず、町には株主が無料で泊まれる宿泊施設がある。もともと宿泊用に建てられた建物ではなく、別の用途だった建物を改築したので、簡易的なものではある。しかし、小ぎれいな部屋でお風呂もついており、普通に数千円はとってもおかしくない部屋である。

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