「ルーヴル美術館展 ―地中海 四千年のものがたり―」は東京都美術館で7月20日(土)から9月23日(月・祝)まで開催

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東京都美術館では7月20日(土)より「ルーヴル美術館展 -地中海 四千年のものがたり-」を開催。ルーヴル美術館の全8美術部門が、「地中海」をテーマに企画、セレクトした展覧会だ。西洋と東洋を結ぶ地中海世界の四千年におよぶ歴史的・空間的な広がりを、273点に及ぶルーヴルのコレクションで俯瞰する内容となっている。

【写真を見る】ルーブル美術館所蔵の傑作のひとつ「アルテミス」、通称「ギャビーのディアナ」100年頃

地中海は古代から多様な民族間の交易や争いの舞台となると同時に、西洋と東洋の文化や宗教がダイナミックに交差する場所でもあった。そして西洋と東洋の出会いの地で誕生した作品群は多彩かつ個性的。この展示会では地中海を舞台に生み出された諸文化の影響関係を生き生きと伝える魅力あふれるものを厳選して展示している。

注目すべきは、清楚な容貌と自然なたたずまいが美しい古代彫刻の傑作「アルテミス、通称 ギャビーのディアナ」。ルーヴルを代表する傑作のひとつで、1808年にルーヴルに収蔵されてから今回が初の館外出品となる。また、ロココ美術の華麗な作品やフランスの画家シャセリオーによるオリエンタリズムあふれる絵画など、多くの貴重な文化財が特別出品される。

展示は紀元前二千年前後のギリシャ初期文明、エジプト王朝の銀の器から始まり、大帝国を築いたローマの時代、キリスト文明とイスラム文明が交差した11〜13世紀の十字軍の時代、さらに16〜18世紀の地中海で強い影響力を持ったオスマン帝国、そして18〜19世紀のヨーロッパの芸術家による地中海世界をモチーフにした諸作品という流れで紹介。古代から19世紀まで、四千年に及ぶ「時間と地域を超える旅」となる展覧会だ。猛暑のなか、優美な作品に接して地中海からの風を受ければ暑さも和らぐかも。【東京ウォーカー】