フィル役にはブラッドリー・クーパー/[C]2013 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures

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<PART2より続く>

【写真を見る】本作の主人公と言っても過言ではないアラン役のザック・ガリフィアナキス

――2作目にもダークな側面がありましたが、今回はもっと感傷的のようです。その変化は考えて行ったものですか?単に自然な展開でしたか?

ブラッドリー「トッドに聞けば、彼は内容に基づいて考えると、この3作目が一番ダークだと言うと思うよ。2作目では、どのキャラクターも精神的に不安定だった。彼らは自分たちが安心できる場所から引き離されていたんだ。異国にいて、互いにわめき合い、必死になって事態を打開しようとしていた。だが、なかなかうまくいかない。この3作目では、ゴールはダグを取り戻すことだが、同時にアランの力になり、仲間の支えになることなんだ。だから、今回は1作目と同じく、いろんな事件の間に僕らが一緒に車で移動するシーンがたくさんある。2作目は、街自体がものすごく混沌としていたので、そういうシーンがあまりなかったんだ。道端での静かなシーンとか、見つけたコンドームをヘビの脱皮した皮だと思い込むようなシーンはなかった。2作目にはそういうシーンを盛り込む余地がなかったけれど、3作目ではあったんだ。だから僕は、この3作目をとても楽しんだ。みんなそうだったんじゃないかな。1作目と同じように、僕たちはお互いとじっくり向き合うチャンスがあったから」

エド「それを聞いて、今まであまり深く考えてなかったことに気付いたよ。2作目を撮った時、確かに激しさを感じた。バンコクにいるだけで、演じることがより大変になったし、エネルギーももっと強烈だったね。そして3作目でラスベガスに戻ったら、新鮮な空気というか、リラックスできたし、親しみやすさが感じられた」

――自分の人生を変えた3部作に別れを告げるのはどんな感じでした?

ブラッドリー「不思議なくらい静かだったな。クライマックス的ではなかったと思う。ある意味、意図的に大げさにしない感じだったね。拍手とか、そういうものはなかった。スタジオでささやかだが楽しいパーティーをやったよ」

ザック「そう、撮影していたスタジオで良いパーティーをやったよね。大きくて騒がしいパーティーじゃなくて。僕はギリシャから取り寄せた、一般には販売されてない酒を振る舞った。エドが集めた良い感じのバンドの演奏もあったし、盛大な祝賀会というより、もっと家族的な打ち上げだったんだ。だって、既にブラッドリーが言ったので、今さらになっちゃうけど、この3本の映画で一緒に仕事をしてきたスタッフの多くは、ずっと同じメンバーなので、本当に一緒に作り上げた作品という感じなんだよ。僕らはカメラの前で演じてきたけど、大変な仕事をやってきたのは彼らだからね。僕たちはそれを祝いたかったと同時に、このことをあまり大げさにしたくはなかったんだ」

ブラッドリー「でも、最終日ではなかったんだよな。最終日は本当に最後のシーンだったから」

エド「ああ、裸の人たちを連れて来た時か」

ザック「追加のシーンも」

エド「3Dで撮ればよかったな」

ザック「その最後の部分はちょっとしたオマケだよ。また別の映画があることを示唆するものではない。本当にちょっとしたオマケ。映画の終わりが終わりだよ。それは、それまで関係があるとは思いもしなかった最初の2作のちょっとしたシーンを絡めて全てを締めくくっているんだ」

――1作目の成功によって、トッド・フィリップスは2作目以降の映画におけるクリエイティブ面でより大きな自由を得たと思いますか?

ブラッドリー「僕ら全員がそうであるように、トッドは1作目から進化し、成長し、学んだと思うよ。クリエイティブ的な柔軟性に関しては、彼は最初から最高のものを持っていた。予告編に至るまで、あらゆるもので発揮していたよ。基本にあるのが彼のビジョンであり、それを僕らを含めた全員で具体化したんだ。映画的には、この3作を通して世界は彼が開花していくのを目撃しているんだと思う。音楽にしても、彼はこの3作目では、110人編成ぐらいのオーケストラを使っている。それに対して1作目では、カニエ・ウエストが曲をつけたようなものだった。トッドが選んだカメラレンズも1作目とは違うし、映画的にスケールが違っている。この映画は視覚的にかなりすごい。それにテンポ的にもね。コメディ界にはこんな映画を作る人は誰もいない。こういうやり方で作る人は、僕は1人も思いつかないね。みんなも同じ気持ちだと思うけど、だからこそ僕らは2作目、3作目と戻ってきたんだ。もし2作目と3作目の監督がトッドでなかったら、僕らが戻る理由もなかった」

――遂に完成した本作を見た時はどうでした?

エド「僕は3ヶ月かけて、ちょこちょこ撮ったああいうシーンが、あれだけぴたっとはまり、しかも様々なアングルで映画になった状態を見ると、いつもすごく驚かされるんだ。僕たちは適切な映像が撮れるまで何度も同じことを繰り返し、撮影中は最終的にどんなふうになるのかはわからない。それが全てわかっているのはトッドだけで、後は撮影監督のローレンス・シャーぐらいだ。その衝撃の後には、とにかく魅了される。本当に楽しいよ。自分が出演した映画を初めて見る時の一番の楽しみは、撮影中は知らなかった、自分の周囲の出来事が全部見られることだね。共演者たちがやっているちょっとした表情とかね」

ザック「僕は初めて見た時、大笑いした。そして最初にやったのが、エドにメールして、彼のあるセリフがどれだけ爆笑ものだったかを伝えたんだ。3作品の中でも彼のそのジョークが最高だった。それから、3作目で僕が気に入ったのは、1作目の内容に僕たちが触れるシーンがあり、僕がジェイドの息子カルロス(タイラー)にメガネをかけると、フィルが『やれやれ』って顔をする。まるで僕らが過去を説明しているかのように、トッドはあのシーンを残した気がした。ちょっとわざとらしかったとはわかっているけど、あれが気に入る人もいるんだよ。だから我慢してほしい。これについては意見がわかれるけど、これはあれが気に入るであろう誰かのためなんだ(笑)。あのシーンが残ったのがとても嬉しかったな。あの意味を観客が考えるかどうかわからないけど、僕は考えることができたし、あのちょっとした演技を盛り込めて嬉しかった。あのセリフは僕にとっては楽しいんだ。たぶん、他の人にとっては何の意味もないだろうけど、僕にとってはああいう部分を見るのが楽しいんだ」【Movie Walker】