投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、7月15日〜7月19日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は、17〜18日のバーナンキFRB議長の金融政策に関する半期に一度の議会証言を見極める展開となる。日米の金融政策の現状維持が当面予想されることで、8月のリスク(1998年:ロシアデフォルト、2007年:米サブプライム問題、2011年:米国債格下げ)の再現、欧州債務危機懸念、中東の地政学的リスク懸念、中国のシャドーバンキング懸念を回避する円の買い戻しの可能性にも警戒すべき時期となる。

 ドル高・円安材料は、バーナンキFRB議長がタカ派的なスタンスに軸足を移した場合、米国10年債利回りの上昇、東京株式市場の上昇。ドル安・円高材料は、バーナンキFRB議長がハト派的見解を示した場合、欧州債務危機と中東の地政学的リスクによるリスク回避の円買いの可能性、日本国債10年物利回りの上昇、東京株式市場の下落。

【バーナンキFRB議長の議会証言】(17〜18日)
 バーナンキFRB議長は、5月と6月にはややタカ派的な発言、7月にはハト派的な発言をしているものの、資産購入プログラムの縮小は、雇用情勢次第であることには変わりない。バーナンキFRB議長のハト派発言は、米国10年債利回りの早すぎる3.0%台乗せを牽制すること、新興国市場からの急激な資本逃避を阻止すること、などが背景として考えられることで、議会での説明を見極めることになる。

 5月22日:ややタカ派「雇用市場の改善が継続すれば、今後数回の会合で資産購入のペースを縮小させる可能性がある」

 6月19日:ややタカ派「もし、景気や労働市場の改善が続き、それが持続するとの自信があるのなら、われわれは今後数回のFOMC 会合で、長期債買入れプログラムの減額(tapering)を行う可能性がある」

 7月10日:ハト派「インフレ率は依然低水準であり、失業率は雇用情勢を誇張している可能性があるため、当面は金融緩和策を継続する」

【G-20財務相・中央銀行総裁会議】(19〜20日)
 G-20財務相・中央銀行総裁会議では、米国連邦準備理事会(FRB)の出口戦略を受けた新興市場の動揺、中国発の金融危機懸念、中東の地政学的リスクを受けた原油価格の上昇懸念、などが議論されると予想される。

 7月15日〜19日に発表される主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)6月小売売上高− 15日(月)日本時間午後9時30分発表
・予想は、+0.7%。
 参考指標の5月ICSCチェーンストア売上高(ウォルマート除く)は、前年比+3.4%で4月+3.0%から上昇。ガソリン価格はやや上昇しており、ガソリン・スタンド売上の増加要因。自動車販売台数は前月比+4%程度。チェーンストア売上高の上昇で上振れリスクも。

○(米)6月消費者物価指数− 16日(火)日本時間午後9時30分発表
・予想は、全体の数字が前年比+1.6%、コア指数は同比+1.6%
 6月ガソリン価格は前月比+0.38%程度(季調済み)で、CPI全体への影響はほとんどない見込み。コアの部分では、先行指標となる6月PPIの上昇率は5月を上回る見通しとなっており、コアのインフレ率はコンセンサスを上回る可能性も。

○(米)6月鉱工業生産− 16日(火)日本時間午後10時15分発表
・予想は、+0.3%
 6月ISM製造業の「生産DI」は53.6と5月48.6から上昇したため、鉱工業生産は増加する公算。6月雇用統計の総労働時間に大きな変化はなかったが、生産活動の低下は確認されていない。コンセンサスは妥当か。

○(米)6月住宅着工件数・住宅建設許可件数− 17日(水)日本時間午後9時30分発表
・予想は、着工件数が95.0万戸、建設許可件数は100万戸
 参考指標の6月住宅建設業者(NAHB)指数は52で5月44から上昇しており、許可件数にはプラス要因。住宅着工件数は、先行指標となる5月の住宅建設許可件数が98.5万戸で4月の100.5万戸から減少しているため、マイナス要因となる。コンセンサスは妥当か。

【予想レンジ】
・ドル・円95円00銭〜100円00銭