青木拓磨「GT ASIA 2013」参戦、日本人の車いすドライバーでは初。

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レーサーの青木拓磨(39歳)が7月13日、14日と富士スピードウェイで開催される「GT ASIA 2013」に参戦する。「GT ASIA」はGT3マシンを使用し、中国、マカオ、マレーシア、日本での全11戦で開催されているFIA(国際自動車レース連盟)公認国際レース。青木は、ハンドドライバーとして日本人では初参戦となる。

バイクレーサーとしてロードレース世界選手権GP500クラス世界5位まで登り詰めながら、1998年2月のWGP500(現motogp)の走行テスト中に脊髄損傷を負った青木。彼は夢、希望、諦めない気持ちを伝えるために、怪我を負った後も精力的に講演会やレース活動を行い、今回ついに国際格式のレースに出場できることとなった。

GT ASIAラウンド5、6 富士スピードウェイでのデビュー戦は、「DIJON RACING」から、手動運転装置グイドシンプレックスを装着したシボレーコルベットZ06R GT3にて参戦する。

今回の参戦について青木は「今回の国際レース参戦にあたり、国際競技ライセンスが取得出来たことで、目標に掲げている4輪ツーリングカーの最高峰の『ル・マン24時間』への道が大きく前進しました。日本ではこれまで障害をもった人間がレースをすることは不可能でした。しかし僕は、諦めずに自分自身の障害も乗り越えるため敢えて自分の限界に挑戦することを決意し挑戦し続けました。そして、国際自動車連盟(FIA)の承認を得る事ができました。これをきっかけに日本や世界に向けて障害を持ってるから終わりでなく、『障害を持っていようが勝負は出来る!』ということを発信して行きたいと思います。最後に今回僕を快く迎え入れてくれた『DIJON RACING』に感謝します」とコメントを寄せている。


☆青木拓磨のプロフィール
1974年2月24日生まれ、東京都出身

1995年 全日本選手権スーパーバイククラス チャンピオン
1996年 全日本選手権スーパーバイク2年連続チャンピオン、世界選手権スーパーバイク 優勝
1997年 世界最高峰 世界選手権ロードレース 500ccクラス、世界ランキング5位を獲得
1998年 栃木のテストコースにて、テスト中に転倒し、脊髄損傷を負う
2007年 10年ぶりの国際格式FIA公認レース「アジアクロスカントリーラリー」参戦 4輪FIA公認レース初出場、ガソリンクラス準優勝
2008年 「アジアクロスカントリーラリー」T2−2(市販車ディーゼルクラス)で優勝
2009年 世界一過酷なラリー「ダカールラリー」(通称パリダカ)参戦
2010年 スーパー耐久レースST-4クラス参戦
2011年 FIAアジアクロスカントリーラリー 総合3位 T1-Dクラス3位
2012年 スーパー耐久レースST-2クラス 年間ランキング3位
2013年 スーパー耐久レースST-2クラス 参戦中


☆公式ブログに胸中

青木は公式ブログの7月8日付けエントリー「星にねがいを…皆様にお知らせ」の中で今回の参戦をファンに伝えると共に、ハンドドライバー初の参戦となる現在の心境をつづっている。

「思い返せば、今から15年前の1998年2月にバイクテスト中に事故をして以来、国際格式のレースから遠ざかっていた。脊髄損傷をして、立つことはおろか、歩くこともままならない自分がすごく苛立った時期があった。そして1998年シーズンが開幕。入院中テレビで開幕戦を見ていた。そして、そこのスタートラインに自分がいないことを再確認をした。苛立った。悔しかった。絶対に戻ってくると誓った。そして、今日ここに晴れて、カテゴリーは違えど、また国際格式のレースに出場出来るという発表出来た。ここに来るまでに、挫けそうになることはいくつも何千も、何万もあった。でも、本当にたくさんの人の支えがあり、協力があり、みんなの応援があるからこそ、ここまで来ることが出来ました。もう、感謝・感謝・感謝・感謝しても仕切れないくらい、本当にみなさんに感謝をしています。本当に有難うございます。でも、本当の勝負はこれからです。人間諦めたら最後。挑まないで悔いが残るくらいなら、挑戦をしたい。恐怖は、失敗するかもしれない恐怖心だ。やる前から、失敗を思い描けば、失敗するだろう。だが成功をイメージ出来れば、なんとか成功に導かれる。僕はそう思う。諦めないで良かった。ホントにありがと。みんな」