知らないうちに、あなたも実は「熱中症」にかかっているかも――暑さが厳しい夏場の就寝時、約50%の人が熱中症にかかった可能性があり、その多くの人に自覚症状はなく、適切な対処を取れていないおそれがある。

サーモス(東京・港区)が進める「5-15℃PROJECT(ゴーイチゴプロジェクト)」が2013年7月10日に発表した「夏の夜の熱中症対策(暑さ対策含む)に関する意識調査」で明らかになった。

7割が「適温」意識せず

調査によると、夏場の就寝時の暑さが原因で起きた時、体調不良を感じたことがある人は49.0%いた。しかし、そのうち熱中症が体調不良の原因となる可能性があると知っている人は45.2%にとどまった。

調査の監修を務めた横浜国立大学・教育人間科学部の田中英登教授は、「夏の夜の暑さによる体調不良では、本人に自覚がない中で熱中症にかかっている場合があります。その場合、夏バテや他の病気と混同し、正しい対処が行えない場合があります」という。

昼間にこまめな水分補給を取るとした人は90.9%いるが、寝る前や夜中起きた時に水分を取るようにしている人は53.3%と半分程度だった。水分を取って就寝時の熱中症対策をする意識は、まだ十分に浸透していないことがうかがえる。

また田中教授によると、熱中症対策として水分補給する時の適温は5〜15度だ、と実験から判明している。普通の家庭用冷蔵庫で1日冷やした水の温度は5度程度。ペットボトルに入った5度の水を、夏場を想定した30度の環境に置くと、1時間後には20度以上に上昇する。枕元にペットボトル飲料を置いて寝る人もいるが、冷房などをかけない場合、1時間も経たないうちに、「適温」を超えてしまうわけだ。

就寝時に水分補給をしている人の中でも、温度まで気にしている人の割合は29.6%にとどまっている。約7割の人が適切な水分補給を行えていない形だ。

適切な熱中症対策について、田中教授は「就寝時や起きた際に5〜15度の水分をとる」ことを勧めている。実際に体調不良を感じた場合は、熱中症を疑い、水分補給や体を冷やすことが大切なようだ。

調査は10〜60代の男女600人を対象に6月17〜20日にインターネットで行われた。