年々増えるキラキラネーム。もはや「心愛(ここあ)ちゃん」は当たり前?

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芸能人では、3月に杉浦太陽・辻希美夫妻に次男が誕生し、「昊空(そら)」君、6月には松嶋尚美が出産し、「空詩(らら)」ちゃんと命名。思い入れが伺えるきれいな名前ですが、字面を見ただけでは、少し読み方がわかりにくいかも……? 最近は、そうした名前が増えているようです。

ご存知の方もいるかと思いますが、当て字や読みづらい名前は、暴走族やヤンキーが使いそうな名前としてDQN(ドキュン)ネームと呼ばれていました。

注)DQNとは、暴走族やヤンキーなど、いかにも悪そうな人、非常識な人などを表すインターネットスラング。テレビ番組『目撃!ドキュン』(テレビ朝日系)(1994〜2002年放送)に出演する一般人に、元ヤンキーや非常識な行動が多く見られたことに由来します。
DQNネームは、キラキラネームとも呼ばれます。こちらの語源は、「キラキラと輝くほど目立つ名前だから」「大型トラックのネオンのキラキラに由来する」といった説がありますが、正確なことはわからないそうです。

1996年頃から、育児雑誌の命名どの影響もあって、DQNネーム・キラキラネームは、必ずしも悪いイメージを持つものではなくなり、次第に一般化。

2012年の人気の名前ランキング(明治安田生命の調査)によると、

男子
1位 蓮(れん)
2位 颯太(そうた)
3位 大翔(ひろと)
4位 大和(やまと)
5位 翔太(しょうた)、湊(みなと)、悠人(ゆうと)、大輝(だいき)
9位 蒼空(そら)、龍生(りゅうせい)

女子
1位 結衣(ゆい)
2位 陽菜(ひな)
3位 結菜(ゆいな)
4位 結愛(ゆあ)、ひなた、心春(こはる)
7位 心愛(ここあ)
8位 凛(りん)
9位 美桜(みお)、芽衣(めい)、優奈(ゆうな)、美結(みゆ)、心咲(みさき)

(現在の成人の)身近にはあまりいなかったり、一目見ただけでは読み方がわかりにくかったりする名前がほとんど。

ちなみに、1989年(平成元年)は、

男子
1位 翔太
2位 拓也
3位 健太
4位 翔
5位 達也
6位 雄太
7位 翔平
8位 大樹
9位 亮
10位 健太郎

女子
1位 愛
2位 彩
3位 美穂
4位 成美
5位 沙織
6位 麻衣
7位 舞
8位 愛美
9位 瞳
10位 彩香

と、ふりがななしで読めますし、PCや携帯で漢字変換してもすぐに候補に出てくる名前が多かったので、この20年あまりでいかに名前のトレンドが変わったかがわかりますね。

また、最近では好きなアニメやゲーム、アーティストにちなんだ名前をつける人も。

・黄熊(ぷう)
・龍飛伊(るふい)
・光宇(ぴかちゅう)
・虹(しえる)

といった名前の子も増えているそう。

DQNネーム・キラキラネームについて、特に定義はなく、何を変わっているとするかはその人の主観によるもの。心愛(ここあ)ちゃんなど、数年前はDQNネームと呼ばれていたかもしれませんが、今や人気ランキング7位。もはやDQNネームとはいえません。そろそろ、DQNネーム・キラキラネームという言葉自体が消えてしまうかもしれませんね。

(桃山くるみ/サイドランチ)