アベノミクスはゴルフ会員権まで波及していた!
アベノミクスで活況を呈した株式市場だが、その影響はゴルフ会員権市場にまで及んでいた。この半年で、小金井カントリー倶楽部は4500万円から6000万円に、府中カントリークラブでは3倍以上に値上がりしていて、1980年代後半の平成バブルをほうふつさせる上昇となっている。ゴルフ会員権は株式市場の反転上昇に伴い、さらに値上がりするのか? 今、買いなのかを調べてみた。


株式市場とゴルフ会員権は連動している!

下のグラフのように、日経平均とゴルフ会員権は非常によく似た値動きをすることが知られている。

2012年11月末ごろから、ゴルフ会員権価格は、関東近郊の名門ゴルフ場を中心に値上がりが始まっていた。この復調の背景にあるのは、言うまでもなくアベノミクス効果にほかならない。桜ゴルフ代表取締役の佐川八重子さんは次のように振り返る。

「リーマン・ショック以降もなだらかに下落を続けてきた会員権価格は、震災後の2年間でさらに17・8%も値下がりしました。そのため、大幅な割安感から買いが入り始め、2012年12月末には価格の底を打ち、バブル崩壊後の最安値をつけました。この底打ちから市場は反発するとの予想通り、年明けから現在まで関東圏の会員権平均相場は旺盛な買いに支えられて続伸しました」

現在、市場は「売り急ぎ・買い渋り」から「買い急ぎ・売り控え」へと転換しているという。今後の会員権価格について、業界最大手の住地ゴルフ代表取締役社長の小林隆太郎さんに聞いた。「選挙の結果などにもよりますが、日経平均株価が1万1500円を割らない限りは、会員権価格の上昇傾向も保たれると予想できます」

本特集ではコース別に、会員権は買いなのか調べてみた。





佐川八重子
桜ゴルフ代表取締役

昭和45年の第1次ゴルフブームの幕開けとともに創業し、今年43周年を迎えるゴルフ会員権売買事業のパイオニア的存在。創業者であり、現在も代表取締役を務める。



この記事は「WEBネットマネー2013年8月号」に掲載されたものです。