昨年秋以降、長期にわたり病気療養中だった相撲協会元理事の二所ノ関親方(64・元関脇金剛)が、定年まであと5カ月というところで退職となった。
 現役時代は、できもしないようなことをズバズバ言う性格から“ホラ吹き金剛”と呼ばれながらも、昭和50年名古屋場所で鮮やかに平幕優勝をやってのけ、「オレのことをホラ吹きと言うけど、ホラ見たか」と、そのお調子者ぶりが人気だった。

 引退後は名門の二所ノ関部屋を継承。元小結大善(現富士ケ根親方)らを育てるかたわら、協会理事として広報部長などを歴任し手腕を発揮していたが、どうして急に退職することになったのか。部屋関係者は次のように明かす。
 「やっぱりカネですよ。二所ノ関親方は、横綱大鵬らを育てた先代二所ノ関(元大関佐賀ノ花)の娘と結婚し、入り婿というかたちで部屋を継承したのですが、すぐ離婚するなど家庭的には非常に複雑な事情を抱えていたのです。それが、入院中に財産争いが噴出し、裸同然の状態に追い込まれたと聞いています。入院費にも困る始末で、今後の生活のことも考え、退職することを決断したようです。辞めれば、相撲協会から退職金が出ますし、年寄株も売却できますから」

 折から、相撲協会の危機管理委員会は、名古屋場所で復帰する蒼国来の“八百長敗訴事件”の原因究明を巡り、処分した当時の放駒体制の幹部たちから事情聴取を試みたが、前放駒理事長らは拒否。また、調査委員会座長だった伊藤滋前理事は報道各社に文書を送付して反論するなど、泥沼化している。この放駒理事長体制の番頭役が二所ノ関親方だった。
 ひっそり治療に専念する二所ノ関親方は、この騒動をどう見ているのか。