日本自動車界の「F1」復帰で世界需要をゲットせな〜
5月23日、1万6000円にあと一歩というところからのまさかの大暴落。わずか12営業日で日経平均は約3500円もブチ下げた。しかし、6月7日の米国の雇用統計を機に、「コツン」と底を打った音が聞こえた。さあ、出直し買いだ!!


円安で息を吹き返した自動車業界。ホンダがF1レースへの復帰を発表しただけでなく、トヨタ自動車もF1再参入が秒読み段階といわれている。関連銘柄としては、金属熱処理のオーネックスや産業機械メーカーのヒーハイスト精工など。

F1は自動車レースの最高峰。専用エンジンの開発などで数百億円単位の資金が動く。ホンダの復帰はリーマン・ショックのあった2008年以来となり、今回は英国のマクラーレンにエンジンを供給する。

国内では、F1と乗用車販売との結びつきが薄く感じられるが、F1は高価な看板ではない。欧州では「F1で勝ったメーカー」のブランド力は強く、売り上げアップに大きく貢献する、走る販売促進ツールなのだ。

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

5月23日、マーケットに激震が走った。主力株はしばらく下値拾いに徹することが定石だが、今回はマーケットに逆行高する銘柄としてイチカワを挙げたい。基本的には今期予想業績の利益変化率が高く、株価回復に難航する主力大型株を避けて超小型株で勝負するという戦略だ。

同社は、王子製紙と日本製紙が大株主のフェルト大手。前2013年3月期は昨年末より急速に円安が進んだことで北米や欧州の売り上げが伸長、国内の紙・パルプの縮小を吸収して営業増益は約5%増と小幅ながら増益となった。続く今2014年3月期は55%増の大幅な営業増益が見込まれる。

経常利益ベースでは、前期比ほぼ倍増と急速な利益の変化率を示すもようだ。特に、今期は売り上げの約6割を占める紙・パルプ向けだが、そのメーカーがアジアへの設備投資意欲を高めており、同地域での販売が伸長する見通しである。加えて、今期のコスト削減効果が利益改善を高めたことが、利益倍増ペースに拍車をかける見込みだ。

目標株価は、中期的にはリーマン・ショックの前年の高値550円を目指し、足元の利益急回復を背景に同株価の奪回が想定される。株価指標面では、会社側EPS(1株当たり利益)をベースとした予想PER(株価収益率)が9倍台と割安圏にある。中期目標株価の550円で試算しても約18倍とさほど割高感のない水準だ。

河合達憲(かわい・たつのり)
カブドットコム証券 チーフストラテジスト

『夕刊フジ』と小誌共同企画「株-1グランプリ」で第1回みごと優勝。相場診断と銘柄選定力は抜群! 4月から大阪国際大学の講師務める。




この記事は「WEBネットマネー2013年8月号」に掲載されたものです。