日本の家電メーカーをグローバルマーケットから駆逐し、覇者としてのし上がった韓国のサムスングループの株が急落した。実は世界的にスマートフォン需要は右肩下がりになっている。そんなスマホに傾注してきたその事業形態の危うさが指摘されている。

 没落する日本と躍進する韓国──こうした構図が長らく続いてきたせいもあって、ネット上には「やっぱりこうなったか」「頑張れ! 日本企業」といった日本人の声が溢れている。サムスンの躍進によって携帯事業から撤退することになった日本メーカーの社員もいう。

「サムスンにはホントに苦汁を舐めさせられたからね。単なる業績云々の話だけではなく、多くの技術者がうちを去ってサムスンに流れていったことが日本に残った技術者や社員たちの心に傷となって残っている。正直、『それみたことか』と思った人間は多いはずです」

 円安ドル高のアベノミクスのバックアップを享受する日本メーカーにとってはライバル企業の躓きをもって、反転攻勢といきたいところだ。だが、喜んでばかりはいられない。サムスン関係者が明かした。

「皆さん、実態をわかっているんですかねぇ。スマホを始め、サムスン製品の部品の多くに日本製が採用されているんですよ。液晶パネル、スピーカー、携帯のバイブ機能用モーター……うちが傾けば困るのは日本経済ですよ」

 韓国経済に詳しい経済評論家の三橋貴明氏は、「結局、サムスンは世界中から部品を集めて組み立てているだけ。特に独自の技術を何も持たない」と語る。サムスンは部品や材料を自社で全て賄っているのではなく、台湾や中国、そして日本の企業に外注し、それを組み立てることで製品を完成させていたのだ。

※週刊ポスト2013年7月12日号