5月23日、1万6000円にあと一歩というところからのまさかの大暴落。わずか12営業日で日経平均は約3500円もブチ下げた。しかし、6月7日の米国の雇用統計を機に、「コツン」と底を打った音が聞こえた。さあ、出直し買いだ!!


株式分割と売買単位の変更の大波が約3カ月後の9月にやって来る。東京証券取引所をはじめ全国取引所が掲げた「売買単位の集約(100株および1000株)に向けた行動計画」の趣旨を踏まえて、各上場企業が実施するもの。罰則はないものの、期限は来年3月末だ。

現状、変更の主流となっているのは、売買単位1株の銘柄が100株に分割しつつ、売買単位を100株にするというもの。1対100株の株式分割の場合、それまで10万円だった株価は分割権利落ち後に、理論上1000円となる。

ただし、同時に売買単位は1株から100株となるので、最低投資金額は10万円(手数料など考慮せず)で変わらない。売買単位を簡素化することで、株価表示がわかりやすくなり、投資家にとって利便性が高まるものとして期待されている。

しかし、この制度導入で注意しなくてはいけないこともある。「売買単位の変更を認識していないと、売買発注ミスにつながる可能性も高まる」「今年9月の権利落ち日となる26日は実施銘柄が多く、システム的な混乱も懸念される」といった声が証券会社から上がっている。

実際、9月に株式分割を実施する全取引所上場企業は5月24日発表分だけで70銘柄程度あり、その後も増え続けている。それらの企業の中にはNTTドコモやスカパーJSATホールディングス、第一生命保険、ヤフー、フジ・メディア・ホールディングスなど、ビッグネームがずらりと並んでいるのだ。

これら1対100株の株式分割、100株への単元株数変更は、理論株価的には中立だが、1〜2カ月前に株価が上昇するケースがある。

これは、売買単位の変更による混乱を回避してファンドや機関投資家が前倒し的に購入するケースがあるためと推測されている。中期的な投資の視点に立てば、流動性に問題がなく業績も好調なビックネーム銘柄の9月末株式分割は、投資材料になりそうだ。

9月売買単位変更で上がる5銘柄

【第一生命保険(東1・8750)】13万1000円(1株)
4月から30代以下の新規加入者の保険料率を引き下げ、需要取り込みへ。来株価は上場から3年ぶりに最高に。

【スカパーJSATホールディングス(東1・9412)】4万5650円(1株)
フルハイビジョンの4倍の画素数による高画質「4K」放送で主導的役割。来年のサッカー・ワールドカップで実現へ。

【NTTドコモ(東1・9437)】14万9700円(1株)
次期iPhoneの取り扱いを始めるかどうかが焦点に。開始すれば契約獲得モメンタム回復が期待できる。

【フジ・メディア・ホールディングス(東1・4676)】18万4100円(1株)
懸念の視聴率低迷はドラマ部門で巻き返しへ。伊藤忠と共同でアジアにテレビ通販などのコンテンツを売り込む。

【マネックスグループ(東1・8698)】3万8250円(1株)
NISA(少額投資非課税制度)の事前予約口座数は、夏場から秋口に表面化して株価材料として働きそう。

※株価は2013年6月10日現在。



この記事は「WEBネットマネー2013年8月号」に掲載されたものです。