投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、7月1日〜7月5日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は、7月5日に発表される米国6月の雇用統計を見極める展開となる。7月4日の欧州中央銀行定例理事会と英中央銀行金融政策委員会で金融緩和策が決定された場合、円は対ユーロ、対ポンドで強含みに推移することから、ドル・円は上げ渋る展開が予想される。

 ドル高・円安材料は、米国6月の雇用統計の改善、米国10年債利回りの上昇、東京株式市場の上昇。ドル安・円高材料は、米国6月の雇用統計の悪化、日本国債10年物利回りの上昇、東京株式市場の下落。

【6月日銀短観】(1日)
 6月調査の日銀短観は、大企業・製造業の業況判断(DI)は、3月の-8から+3へ改善すると予想されている。企業の景況感改善は、リスク選好地合いの高まりから、円安要因となる。

【米国6月の雇用統計】(5日)
 5日に発表される米国6月の雇用統計の予想は、失業率が7.5%で5月の7.6%から低下、非農業部門雇用者数は前月比+16.5万人で5月の+17.5万人から増加幅が減少すると見込まれている。米国6月の雇用統計が改善していた場合、7月30-31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入プログラムの縮小の可能性が高まることで、ドル買い要因、悪化していた場合は、ドル売り要因となる。

【日本の6月上中旬の貿易収支】(5日)
 日本の貿易収支は、液化天然ガス(LNG)や原油の輸入増加を受けて、11ヶ月連続して貿易赤字を記録している。6月も貿易赤字を記録する可能性が高いことで、ドル買い・円売り要因となる。

【英国・欧州中銀の金融政策】(4日)
 欧州中央銀行定例理事会では、ドラギ欧州中銀総裁が「ユーロを救うためには何でもする」と述べていることで、ユーロ圏のリセッション(景気後退)長期化、失業率高止まりを受けて、追加金融緩和が予想されている(ユーロ売り・円買い要因)。英中央銀行金融政策委員会では、カーニー新英中銀総裁の下で、量的緩和の再開が予想されている(ポンド売り・円買い要因)。

7月1日〜5日に発表される主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)6月ISM製造業景況指数− 1日(月)日本時間午後11時発表
・予想は、50.5
 先行性のある同指標内訳の5月「新規受注DI」は48.8←4月52.3と低下。ただし、既公表の6月の各地区連銀指数は、NY、フィラデルフィア、ダラスが大幅改善。ただ、新規受注DIの低迷を考慮するとコンセンサスは妥当か。

○(米)6月ADP雇用報告− 3日(水)日本時間午後9時15分発表
・予想は、+16.0万人
 調査期間である6月12日含む週の新規失業保険申請件数は、35.4万件←5月36.0万件とやや改善。失業保険継続受給者数は同334.0万件←2月340.6万件と改善。雇用者増加数は5月実績を上回る見込み。

○(米)5月貿易収支− 3日(水)日本時間午後9時30分発表
・予想は、-402億ドル
 5月ISM製造業の内訳「輸出受注」DIは51.0←4月54.0、「輸入」DIは54.5←同55.0で、輸出入とも低下したが、輸出受注の低下幅が大きいため、赤字拡大要因。また、5月原油価格は前月比で上昇しており、赤字拡大要因。赤字額は市場予想をやや上回る可能性がある。

○(米)6月雇用統計− 5日(金)日本時間午後9時30分発表
・予想は、非農業部門雇用者数は+16.5万人、失業率は、7.5%
 調査対象期間の6月12日を含む週の新規失業保険申請件数は35.4万件←5月36.0万件とやや改善している。失業保険受給総数は6月295.1万件←5月291.2万件と微増。非農業部門雇用者数は5月の+17.5万人と差のない水準となる可能性がある。失業率については総労働時間に大きな変化がないことから横ばいか、若干低下する可能性がある。

 主な予定は、1日(月):(日)日銀短観6月調査、3日(水):(米)6月ISM非製造業景況指数(米)

【予想レンジ】
・ドル・円95円00銭〜100円00銭