飛行機からアヤラ・アラバン・ビレッジを望む。写真の右手前のビル群がフィルインベスト・コーポレートシティ。その向こうゴルフ場を中心に広がっているのがアヤラ・アラバン・ビレッジだ【撮影/志賀和民】

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フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのフィリピン・レポート。今回は、志賀さんが日本人退職者が暮らすのに一押しという、高級住宅地「アラヤ・アラバン」地域のレポートです。


 アヤラ・アラバン・ビレッジといえば、フィリピン有数の高級ビレッジとして有名だ。

 マニラから南に20kmほどSLEX高速道を下り、アラバン出口あるいはフィルインベスト・コーポレートシティ出口を出て右に進み、2kmほど先の左側一帯がこのビレッジだ。モンティンルパ・シティの一部で、日本の戦犯を収容していたことで有名な刑務所があった。「モンティンルパの夜は更けて」という歌を通じて、団塊の世代以前の方々には懐かしい地名だろう。

 ビレッジの面積は1000ヘクタール(1ヘクタールは1万平米)を超え、中に18ホールのゴルフ場やラサール大学の付属校などがある。私が企業の駐在員だった時代、都合2年ほどこのビレッジに住んでゴルフ場の会員になっていた。名門ゴルフ場のクラブハウスはいかにも重厚で、サラリーマンの身分でもお金持ち気分を味わうことができた。

行けども行けども、超豪邸が並んでいた!

 この日は英会話学校の体験宿泊のご夫婦を案内して、フィリピンでの住居、医療の現状を把握するという目的で、フィリピン最高級クラスの豪邸が建ち並ぶこのビレッジに向かった。

 ビレッジの入門許可をもらうために、ここにお住まいの日本人退職者を訪問するという話にしていた。退職者の方には、「ゲートのセキュリティガードから家に電話が入るから口裏を合わせてほしい」とあらかじめ頼んでいた。ところが急用で家を開けることになり、対応できないという。

 それでも一か八か、運転手に住所と名前を教えて、入門許可をもらうよう交渉させてみた。結果として入門できたが、車の中がみな日本人だったので相手も油断したようだ。ちなみに、こうしたビレッジは入門管理が大変厳重で、容易に中に入ることができない。

 ビレッジに入って、日本人ご夫婦は、こんなところがフィリピンにあるのかとびっくりしていた。一軒一軒の家も超豪邸といえる立派さだが、それが行けども行けども並んでいるのだ。

 そのなかでもとくに豪邸というので、下の写真の家に行った。塀の外からなので残念ながらよい写真が撮れなかった。しかし玄関にはフルサイズのベンツが2台置かれ、想像しがたい贅沢な暮らしをしているのがうかがわれた。

 下の写真はここにお住まいの退職者の家だ。家賃は10万ペソ(約22万円/月)。2階にはバス・トイレ付きの大きなベッドルームが4部屋ある豪邸だが、ここでは並みの家だ。庭にプールがあるのは当然のことだ。 

 高級ビレッジの原理は簡単で、1区画を1000平米以上に造成して、それを分割することを禁止するのだ。そうすると土地だけでも1000万〜2000万ペソ(2500万〜5000万円)となり、並みの金持ちでは家を建てることができない。1000ヘクタール(1000万平米)のビレッジの50%が宅地として500ヘクタール(500万平米)。それを1000平米で割ると5000区画、すなわちこんな豪邸が5000軒ある計算になる。ちょっと古い写真だが、ここにはこんな豪邸が軒を連ねているのだ。

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