ウッディ・アレン監督最新作「ローマでアモーレ」(C)GRAVIER PRODUCTIONS,INC. photo by Philippe Antonello

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公開中のウッディ・アレン監督最新作「ローマでアモーレ」。原題は「TO ROME WITH LOVE」だが、この陽気な邦題に、ネット上で賛否論争が巻き起こっている。世界中で新作が待ち望まれているアレン監督は、このタイトルにどう反応したのだろうか。

映画は、ローマを舞台に、ペネロペ・クルス、エレン・ペイジ、ジェシー・アイゼンバーグら豪華キャストが出演し、4つのエピソードが同時進行するラブコメディ。邦題否定派からは「チケット売り場で題名言うのが、恥ずかしい」、「有り得ない」、「脱力」などというコメントが上がり、一方「語呂がよくて覚えやすい」「ダサくて、かえってカッコいいかも」「楽しそう」という肯定派も存在する。

英語の原題は「ローマへ愛をこめて」というもの。しかし、この原題の決定にも実はひと悶着あった。元々アレン自身が撮影時につけた仮題は「NERO FIDDLED」。“ローマ帝国時代の暴君ネロが、ローマが燃えている最中もバイオリンを弾いていた”という故事に由来する、“大切なものが壊れようとしているのに、呑気にしているさま”を指す言葉だそう。アレンらしいウィットに富んだ題名だが、公開時に「わかりやすい題名にしたほうが良いのでは」という米国配給元の意向により、「TO ROME WITH LOVE」に改題された。これにはアレン自身も「誰にでも分かるタイトルの方がいいんだよ」と言いつつも、アメリカのメディアには不満だとも語っている。

日本の配給会社が邦題を決める際には、プロデューサーや監督からの承認が必要で、本作の配給会社は、「もちろん原題を尊重して“トゥ・ローマ・ウィズ・ラブ”、“ローマへ愛をこめて”が有力候補だったのですが、作品の持つ弾けた明るさや、今までのウディ作品をはるかに突き抜けたラテンなノリを現す、良い邦題は無いか? と皆で話し合い決めました」と邦題決定の経緯を明かす。しかし、実際にプロデューサーやアレン自身から承認が取れるかどうか、心配だったそうだ。海外セールス会社を通しておそるおそるメールで確認を取ったところ、帰ってきた返事はあっさり「approved」(承認しました)というもの。アレンのお墨付きにより、かくして邦題「ローマでアモーレ」が誕生した。

仮題「NERO FIDDLED」から「TO ROME WITH LOVE」、そして「ローマでアモーレ」。ベタで思いきり陽気な邦題には、こんな裏話が隠されていたのだ。恋して、歌って、食べて……というローマの解放的な雰囲気の中で、アレン監督ならではユーモアセンスが弾ける本作、ぜひ劇場でそれぞれのタイトルにこめられた意味を確認してほしい。

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